PS5とXbox Series X、戦略の差は“独占タイトル”にあり? 勝負を決めるのは価格か

 ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、PlayStation 5のオンラインイベント「THE FUTURE OF GAMING SHOW」で数多くのゲームを公開したが、関係者のコメントや海外での報道から、その意図が明らかになってきた。

Xboxのとの差別化が進む、PlayStationの戦略

 今回、公開された28ゲームのうち、9タイトルはソニーのスタジオからの独占作品だった。つまり、PS5でしかプレイできない。さらに14ゲームは「タイムドエクスクルーシブ」で、PS5で最初にリリースされ、その後にPCでもローンチされる可能性があるという。

 『The Guardian』は「独占ゲームは高価な新型コンソールにプレイヤーを引きつけるが、少なくとも10年間でその役割は減少している」と指摘する(参考:https://www.theguardian.com/games/2020/jun/16/exclusive-games-playstation-5-sony)。

 特にMicrosoftは近年、自社スタジオゲームへのアプローチを完全に変更し、全てをPCとXboxで提供し、1つずつ販売する代わりに、月額7.99ポンドのXbox Game Passサブスクリプションの一部としてパッケージ化している。Xboxは、どのデバイスでもXboxのゲームがプレイできるのが理想だ、と繰り返し述べている。

 しかし、SIEのサイモン・ラッター氏は、独占タイトルはこれまで以上に重要だと強調する。そして「PlayStationのスタジオは、システムのデザイナーと近い関係にあり、システムのパフォーマンスを最大限に引き出すことが可能で、プラットフォームホルダーにとって非常に価値のあるもの。私たちが普及させようとしているイノベーションを実践できる頼れるスタジオネットワークがあります。『Horizon Forbidden West』や『Marvel's Spider-Man』は人々がプレイしたい重要なゲームです」と続ける。

 リアルなレーシングゲーム『グランツーリスモ』は、1990年代からPlayStationの代名詞となっている。「『グランツーリスモ7』は、PlayStation 5のほぼ全ての進化した技術の恩恵を受けるでしょう」とラッター氏は述べる。ロード時間は以前とは比較にならず、コックピットに座ると、3Dオーディオで、前後のフェラーリの轟音が聞こえ、マセラティのエンジンとの違いも認識できるそうだ。

 DualSenseコントローラーを使用すると、砂利道の凸凹感と、レーストラックの滑らかさとでは異なり、柔らかいアクセルと硬いブレーキペダルやギアパドルも異なった感触だという。

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