『ドラ恋~Bang Ban Love~』第10話ーー最後のオーディションで波乱の展開! 怒涛の“キス”ラッシュも

 それぞれが個人稽古に励む中、最初に行動を起こしたのはほくと(南北斗)だった。はづき(木村葉月)に「一緒にやらない?」と声を掛ける。少し台詞の練習をするも、はづきが「ダメだ、台詞が全然頭に入らない」と一旦稽古を終わらせ、また一人に戻ってしまう。

 そこから間もなくして動き出したのは、たすく(井上佑)だ。もちろん稽古に誘った相手は、はづき。みこと(日比美思)のすぐ近くに座り、練習をしようとするたすくに、はづきも戸惑っていた。そんなことお構いなしのたすくは、「俺、はづきちゃんとペア組めたら、絶対いけるけどな」と宣言……恋愛とは時に残酷なものだ。

 こうして迎えたオーディション本番。澤田先生がさらりと一言、「今回のオーディションでは、本当にキスをして頂いても構いません」。先生のくじ引きによって男女ペアが決まるのだが、ことごとく恋愛要素からは遠い組み合わせとなり、新鮮味があった。

 1組目は、わかな(若菜)×ほくとペア。本当にキスをするか否か話し合う場面では、わかなの「どっちでもいい」に対して、ほくとが「しよう」と提案する。男性がリードすべき点をよくわかっているほくと。トップバッターの二人のキスシーンを含めた熱演が、このオーディションのスタンダードとなり、ハードルがグッと引き上げられた。

 2組目はみこと×チワ(千綿勇平)。チワが「俺は(キス)したい。嫌だったら言って」と確認したとき、「大丈夫、私は出来る」と頷いたみことは、まさに女優の顔だった。チワのキスシーンはスタジオメンバーからも高評価。確かに今までのオーディションで、最も存在感を発揮できていたように感じた。

 3組目はひらりー(平田梨奈)×たすく。ペアが決まるなり、俯くひらりーは「台詞が難しくて……私、言い返しとか間違えるかも」と不安を隠せない様子で呟いた。そして、その心配は見事に的中してしまう。台詞が途中で飛んでしまい、不自然な間が流れる。思い出せない部分を省いて、なんとかお芝居を続行するも、終わってすぐに泣き崩れてしまうひらりー 。最終話のオーディションかつ、一度は気持ちがあったたすくとのキスシーンなど、様々な要素が一気に押し寄せ、頭が真っ白になってしまったのだろう。

 台詞に詰まるひらりーを、目に涙をいっぱい溜めながら見守るわかな。二人のキスシーンを目の当たりにし、切ない表情を見せるみこと。そしてひらりーが席に戻ると、両サイドにいたはづきとほくとが、優しく声をかけしていた姿が印象的だ。恋愛要素だけでなく、8人が仲間として育んできた関係性、チームワークを見せつけた一幕でもあった。

 最後に残ったのは、はづき×タクヤ(根岸拓哉)ペア。このの組み合わせは目新しく、とてつもない身長差とともに最も予想できない二人だった。キスの有無について聞かれたはづきは、迷いなく「受ける」と返答。真剣勝負を挑まれた武士のようなプロ意識が滲む、一言だった。そんなはづきにタクヤは「個人戦って言ってるけど、二人の空気が大事だから。二人で獲りに行く気でいこう」と伝え、さりげなく士気を高める。二人の演技には、スタジオからも「タクヤの泣き方がリアル」「本物の恋愛ドラマを観てるみたい」と絶賛の声があがっていた。

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