iPhone 9(SE2)の発表は3月以降に延期? 一方“全面ガラス端末”の特許も明らかに

未来のiPhoneは全面ガラス?

 Appleに関する暗いニュースが続くなか、Apple専門ニュースメディア『appleinsider』は21日に未来のiPhoneを垣間見せてくれる特許について報じた。2020年2月20日付で発行された特許では、6面全面がガラスで覆われたスマホが解説されている(下の画像参照)。背面と側面にもガラス素材が使われることにより、スマホ自体がガラスで作られた造形物のようになるという。

Appleinsider「Apple researching all-glass iPhone with wraparound touchscreen」

 6面全面をガラスで覆うというデザインコンセプトは、見た目だけではなく機能上の変化も引き起こす。特許文書によると、現在のiPhoneシリーズの側面にある各種物理ボタンが一掃され、すべてタップ式のソフトウェアボタンになる。さらには、側面や背面が前面のようにディスプレイとしても機能する。例えば、側面に天気情報や株価を表示することができるのだ。こうした6面全面ガラスモデルは、スマホ全体がディスプレイ化すると言えるかもしれない。

 スマホ全体がディスプレイ化する影響は、各種アプリのUIデザインにも現れる。6面全体がつなぎ目なく単一のディスプレイと化した場合、もはや側面や背面といった概念そのものが希薄になり、代わってスマホ全体を覆うUIデザインが採用されるようになるのだ。

 appleinsiderの記事では「ラップアラウンドタッチスクリーン」とも表現される6面一体型のディスプレイデザインは、Samsungが販売しているフォルダブル端末に対抗するアイデアと解釈することができる。というのも、6面全面をひとつのディスプレイにすれば、スマホ本体を折り畳まずにディスプレイの表示面積を増やせるからだ。

 以上の特許文書で語られているアイデアが未来のiPhoneで実現する保証は何ひとつない。しかし、新型コロナウイルスの影響にさらされながらも、Appleは常に未来のiPhoneの可能性に思いを巡らしていると言って間違いはないのだ。

トップ画像出典:BGR「This is what Apple’s upcoming iPhone 9 is going to look like」より画像を引用

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi

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