GoogleがAndroid 10を正式リリース、注目は「ダークモード」と「ジェスチャー・ナビゲーション」?

 Googleは9月3日、モバイルOSであるAndroid 10の正式版をリリースしたことを発表した。まずは独自端末Google Pixelで展開し、今年中には他のAndroid端末でも利用できるようになる見込みだ。

「ダークテーマ」でバッテリー長持ち

『Mashable』は「Googleがバッテリー節約のダークモードがあるAndroid 10をリリース」と報じた(参考:https://mashable.com/article/google-releases-android-10/?europe=true)。

 これまでコードネーム「Android Q」と呼ばれていたこのアップデートは、発表と同時にPixel向けにリリースされている。お菓子の名がついていないOSは、今回が初めてのことだ。

 Android 10には、新しい命名方式に加えて、ダークモード、プライバシー・コントロール、ライブキャプション等、多くの機能が搭載されている。

 改善点を挙げると長いリストになるが、そのアップデートの中でも「ダークテーマ」は、人気の機能になる可能性がある。Androidのクイック設定で有効に出来るバッテリーセーバー設定により、システム全体のメニューの背景が黒に変わり、写真やカレンダーなどの特定のGoogleアプリについても変更される。また、Googleはサードパーティのデベロッパーがこの機能を使用することを許可しているため、時間が経過するにつれて、多くのアプリの背景が黒に変わっていくはずだ。

 OLEDディスプレイを搭載した携帯の場合、ダークカラー・スキームはバッテリーの寿命に大きな影響を与える可能性があり、バッテリーセーバー・モードを有効にすると、ダークモードが自動的にオンになると、Googleは説明している。

 スマートフォンは開発されて以来、世界中で大きなインパクトをもたらし、急速に普及したが、バッテリーの持続時間の短さがネックになっていた。度々バッテリー性能の向上が図られてきたが、今回、OS側でも大幅な改善が行われた形だ。

 また、Android 10には、ライブキャプションも搭載される。これは、通話、ビデオ、ポッドキャストなど、携帯で再生するオーディオのキャプションをリアルタイムで自動的に生成する新機能だ。今年Googleが開催した開発者向け会議「I/O」でデビューさせたこの機能は、携帯がオフラインのときでも機能する。この機能の初期のデモには、いくつかの問題があったが、今後の展開次第では、かなり大きな成果につながる可能性がある。

 その他の変更には、エッジ・ツー・エッジ・ディスプレイに最適化された新しいiPhoneのようなナビゲーション・ジェスチャー、セキュリティ・アップデートの高速化、位置追跡、広告トラッキング設定のコントロールの向上などがある。

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