「やりがい搾取のマネタイズはもう難しい」民族ハッピー組&運営が語る“ホワイトなアイドル”の裏側

「やりがい搾取のマネタイズはこれから無理になっていく」

ーーそんななかで「FiNANCiE」への参加を決めたきっかけは?

大石:先ほどお話したような「やりがい搾取、自己承認欲求のマネタイズは、これからの時代、もう無理になっていくかもしれない」という状況を踏まえ、一人100万ぐらい稼げるような状況を作ってあげたいという思いがあって、「FiNANCiE」に参加することにしたんです。これも僕の思いを知ってるファンの方が、毎月ライブに足を運び、オンラインショップでグッズを購入頂き、活動を応援して下さってるからなりたってるんですけどね。本当に感謝してます。

ーー様々なツールやSNSを使っているなかで、「FiNANCiE」を新たに始めるとなったときに、みなさんはどういう印象を抱きましたか。お金に直結するサービスなので、ある程度戸惑いもあったのではと思うのですが。

望月:最初は信じてなかったです(笑)。でも、思っていたよりはすんなり馴染めましたし、色々発展もしていくと思うので、そこに期待しています。

ーー投資家を目指している望月さんならではの慎重な意見ですね。

椎原:私は入ったばかりの時点で「『FiNANCiE』をやるよ」って言われたので、グループのことと並行して覚えることだらけで軽くパニックになっていました(笑)。でも、ファンの方からも情報をいただいて、ある程度のやり方はわかってきました。私は高校生まで水泳をずっとやっていたので、そこにフォーカスをあてていろんなことを書いているんですが、それが活動に直結できるように運用していきたいです。

千代:最初は本当にあんまりよく分かっていなくて、自分で調べてもみたんですけど、結局難しいことばかりで。まずはブログに近い使い方をしていこうと思ってやっているうちに、だいぶ馴染んできました。

遠矢:最初、自分がフィナンシェのことを聞いたときに、「それってどうなんだろう?」と疑問は生まれました。でも、フィナンシェに詳しいファンの方がたくさんいて、「こういうことだと思う」とか「こういう感覚に近い」と教えてもらいました。やっていくうちに、「オーナーからのお知らせ」をブログのように使うのが私に合っているのかもなと思ったんです。始めてみたら反響も大きくて、「ブログ再開してくれて嬉しい」って言ってもらえたりもしました。しかも、その詳しいファンの方たちがあまり明るくないファンの方々にも広めてくれたりして、「チェキ代いっぱい稼げるじゃん!」とどんどんアピールしてくれているのは嬉しいですね。

永井:私も、とりあえず投稿をしていこうというところから始めました。私は「ロリータを広めていく」というのが夢なんですけど、まずはそこに向かっていくために試行錯誤中ですね。

小泉:始める前に、『FiNANCiE』の方からメンバーを対象にした勉強会を開いていただいたんです。その中で「『FiNANCiE』は夢をお金にする」という言葉があって。大石さんは「夢を追う」ことが嫌いと言ってましたけど、アイドルシーンってそういうところがあると思うんですよ。夢見た舞台があって、ファンの方がそこを目指す姿を応援するために、チェキを撮ったり物販を買ったりしてお金を使うわけじゃないですか。そういう意味で、私たちのファンにとっては馴染みやすくて相性のいいシステムだったんでしょうね。そんなことを踏まえて、『FiNANCiE』では私の好きな歌うことや野球のことを発信しています。

鬼瓦:最初、「大石さんがとうとう危ないものに手を出した」と思いました(笑)。私は最初に下調べする警戒心の強いタイプなんですけど、『FiNANCiE』は下調べしても何も出てこないし、ログインしなきゃ詳細は見れないし……半信半疑で見守って様子見していました。でも、ファンの方が「利益を得た」と言っていたり、私自身が『FiNANCiE』を介してお金をいただけたことで、信頼して積極的に関わるようになり、発信している「占い」を、趣味から特技にし、いまは仕事にするための勉強をしているところです。

馬渕:私は『FiNANCiE』での発信をきっかけに、これまでのファンの方とは違う、『FiNANCiE』のユーザーさんがファンになってくれたのが大きくて。そこで発信していることをきっかけに、女優になりたいと思うようになったんです。

ーー今までついたことのなかったファンの方が増えたのは大きいですね。あと、ファンの方同士が繋がって教え合い、利益を得て違うところでまたカードを買うなど、ファンの方が能動的に動いたことがメンバーの活動に還元されていくというのは、今までのアーティストとファンの関係性とは違う面白い形ですね。

馬渕:たしかに、ファンの方に学ばせていただいたことは多いですし、それがあったからここまで積極的に発信できるようになったんだと思います。

ーー聞くところによると、ファンの方はみなさんだけでなく、他のオーナーさんのカードを購入する、そこで得た利益を民族ハッピー組への次の挑戦に還元する、というところまでいっていると。元々そういう気質のファンの方が多いんですか?

大石:たしかに、他のアイドルのファンよりもそういう方の比率が高いと思います。僕らもアイドルの現場で今のファンを見つけたわけではなく、徹底的に配信を行なうことでファンを開拓してきたグループなんですよ。なので、9割以上は配信経由のファンの方で、インターネットビジネスに詳しい方も多いんです。そういう方が初めに全て見た時に「これ、昔のビットコインみたいなもんだね」と言い始めて、他の方にレクチャーし始めたから浸透しはじめた、みたいなところはあります。僕は「皆さんは買わないでください」って言ってたんですけどね(笑)。

ーー「買わないでください」とはどういうことでしょう。

大石:僕とファンの方で直接意見をもらったり、逆に僕がファンの方に苦言を呈したりしている場を作ってるんですよ。その場で『FiNANCiE』を始める前に「僕は皆さんから金儲け・金集めをしようと思って『FiNANCiE』をやるわけではなく、一般の投資家の方に知ってもらいたくてやってるので、買わないでください」とお知らせしたんです。それで逆に気になったのか、みんなが調べ始めて「僕たちは買っちゃいけないんですか?」という意見まで出てきました。結果、ファン同士では「買っておいたらいいことがあるかも」と勉強した人たちの間で広まり続けて(笑)。いまや、ライブのたびにファン同士で『FiNANCiE』の話をするようになり、「10万で買ったものが100万になってる」なんて情報交換をするようになりました。

ーー皆さんのライブが情報交換の場になっていると。

大石:ライブの前後で「今この人のやつはちょっと下がったから買い時だ」とか、そういう話が飛び交ってるようで。

関連記事