「僕、悩んでます」

　テラスハウスのある夜、女子部屋でお酒を呑む香織と春花。今夜は、春花が料理もお酒も手作りしたという。お酒を口にした香織が「甘い！　美味しい」とコメントを寄せる中、春花は流佳の話を始める。「まだあんまり誰とも話せてないと思ってる」と言った流佳に、春花が「何か思ってることとかある？」と尋ねると、しばらく沈黙したあと「香織さんとあんま話さない……」と呟いていたのだとか。それを聞き、「あはは」と笑う香織。ふと、春花が「帰ってきてるかな？　流佳くん」と言い、女子部屋に流佳を呼ぶことに。

　春花が「初めて（女子部屋に）入る？」と聞くと、「うーん、2回目くらい」と答えながらも、遠慮がちに足を踏み入れる流佳。パクチーを勧められ、初めて食べるという流佳に香織が驚くと、春花は「（流佳は）結構、食べたことないシリーズ多いから」と説明した。「いただきまーす」とまずは春花の手料理を口に頬張る流佳。その後、初めてのパクチーに挑戦すると、噛んだ瞬間に「……ぅっ、待って」とうめき、「パクチー気持ち悪い……」と口を押さえ出す。その様子に慌てる香織と春花は、「え、やめな！」「出していいよ。苦手な人は苦手だよね」とフォローを入れつつ、優しくティッシュを差し出したり、他の料理で口直しすることを勧めたりする。だが、「大丈夫です」と強がる流佳は、「バッタの味がする……」と水を一口飲み込んだ。まさかの発言に爆笑する香織と春花を前に、「俺、バッタ一番嫌いなんですよ、虫の中で」と、どこまでもマイペースな流佳。その発言に香織と春花は、お腹を抱えながら笑っていた。

　「香織ちゃん、流佳くんのこと未知だって言ってたよ」と春花が伝えると、「俺、未知っすか？」と尋ね返す流佳。春花は「すごく知りたいって思うよね？　流佳くんのこと、すごく気になるんだよ、うちら」と香織に同意を求める。それに対して流佳が「俺の何がわかんないんですか？」と疑問を口にすると、香織は「面白いところにすごく気がつくと思ってる。洗濯機の“ピー”って音聞いて、“あ、耳鳴りかもしれない！”って（言ってたこととか）」という流佳のエピソードをあげた。それを聞いて、春花が「それは天然でしょ！」とすかさずツッコミを入れると、香織は「あ、天然ってことか！」と照れ笑いしながら、「あっ、こういうこと感じるんだと思って、見てるのはすごく好き」と呟いた。

　流佳は思い出したように「でも、よく未知って言われる」と口にし、「“何考えてるかわからない”って言われるかも」と続けた。そこで春花が「いつも何考えてるの？」とストレートにぶつけると、流佳は天井を仰ぎながら「今日ずっと仕事のこと考えてたかも」と振り返る。「この仕事でいいのかな？　とか、そういうこと？」と推測する香織に、「そう、そういうこと」と笑う流佳。「俺がやりたいことじゃないんですよ、今。もともと、スケボーとかの販売したくて入ったのに、ずっと靴とかバック担当だから」と悩みを打ち明ける。香織が「もっとスケーターブランドとか言っちゃえば、じゃあ」とアドバイスを送ると、流佳は「行きたい！」と即答した。続けて、「俺もう、真面目系の仕事場、めちゃくちゃ嫌なんですよ。いちいち上司に許可取んなきゃいけないみたいな。本当はゆるいのがいいんだけど、意外とムラスポ（ムラサキスポーツ）ゆるくなかった……」と本音を漏らす。香織が「おっきい会社はゆるくないよ〜！」とふざけながら、柔らかく指摘した。