今日俺バンド、Aimer……TikTok、上半期ホット楽曲から2019年の傾向を分析

アイドルやお笑い芸人など著名人のアカウントが増加

 また、最近のTikTokは著名人やアーティストの公式アカウントもますます増加傾向にある。アイドルでは、今年デビューしたばかりの日向坂46が公式アカウントを設立。メンバーによる“キュンキュンダンス”の見本動画が投稿されると、TikTok内のみならずネット上で大きな話題となった。さらにお笑い芸人のアカウントも増えており、昨年12月から今年初めにかけてMONKEY MAJIK × サンドウィッチマン「ウマーベラス」が大流行したほか、COWCOW・善しのシュールなリズムネタ「コーラ欲しい」もブームになっていた。

オーディション企画『TikTok Spotlight』の影響

 上記のように、著名人やアーティスト発信の動画は影響力があり拡散率も高いため、動画に使われている楽曲がリストに入ってくることが多い傾向にある。この性質から、TikTokを宣伝ツールとして活用するアーティストも増えてきた。今年の4月にはオーディション企画『TikTok Spotlight』が始動し、メジャーだけでなくインディーズアーティストにとってもTikTokは自分の楽曲を幅広い層に知ってもらえるチャンスの場となっている。ぱんち☆ゆたか「あなたに贈る歌」、shimamo「YOU」といったオーディション参加者の人気楽曲をTikTokで初めて聴いて、ファンになったという人も少なくないはずだ。

 今やTikTokは投稿動画をシェアするだけのアプリではなく、その楽しみ方や使用用途は日々広がり続けている。音楽業界に与える影響も大きいTikTokの流行を、2019年後半も引き続き追っていきたい。

■渡邉満理奈
1991年生まれ。rockin’on.com、Real SoundなどのWEB媒体を中心にコラム/レビュー/ライブレポートを執筆。趣味は読書でビートたけし好き。

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