2019.06.24 18:00

コンプレックスも武器に！　アラフォー世代に勇気を与えるYouTuber・あいりインタビュー

自身の強みは”年齢を重ねた顔”

ーーそれでは、いままで嬉しかった視聴者からの反応はありますか？

あいり：「あいりさんの動画を見てメイクが楽しくなった」「笑顔が増えました」というコメントやお手紙をいただいて、とても嬉しかったです。そして、イベントの時に実際にみなさんとお会いできて、生で声を聞かせていただいたことはとてもモチベーションに繋がりました。動画のコメントもすごく嬉しいんですが、お顔が見えないので、実際に会うとまた違う嬉しさがあるんです。

ーー視聴者さんは、やはり同年代の女性が多いのでしょうか。

あいり：そうですね。あとは「娘から教えてもらった」というコメントを最近よくいただきます。同世代の方って、高校生から20代くらいのお子様がいる方が多くて、「あいりさんの動画を見て勉強しなよ、って言われて見てます」という方が増えてきました。若い方に認識してもらえているのも嬉しいです。

ーーUUUMクリエイターの中ではお姉さん的ポジションですが、年齢を重ねて行くことで出てくる強みはありますか？

あいり：若い方が多いなかで、私は年齢を重ねた顔を使えることがまずひとつの強みだと思っています。若い方がシワのことを話すより、歳をとった私が話したほうが説得力がありますし、そういう部分はもっと出していきたいですね。動画を作る際に、自分が気になったものや興味のあることを紹介することは大前提として、私が使った感覚と若い人たちが使った感覚は絶対に違うので、視聴者さんに信頼されるように、シワもシミもたるみも隠さずあえて伝えて、本当にいいものが手に渡るように素直な意見を伝えるようにしています。

　この歳からはアイドルにはなれませんし、若い方と比べてやれることは少ないんですが、一方で、この歳になってYouTube投稿を始めた人はあまりいない。そのなかで参考にできるものを提供できたというのは、いまの私の強みになっていると思います。

ーーYouTubeの投稿を始めて変わったことはありますか？

あいり：リサーチ力がつきました。コスメもどういう目的で作られたのかな、と頭に入れるようになりましたね。あとは、ちゃんと喋らなきゃ、紹介しなきゃという思いもあり、以前より少し落ち着きました（笑）。

　あとは、チャンネル登録者数が5万人くらいの時に、家から一番近いコンビニで「YouTuberやられてますか？」って声をかけていただいたことがあったんです。話を聞くと、半年くらい前から声をかけようと思ってくださっていたそうで、いつも気を抜かずにちゃんとしよう、と思った経験があります（笑）。また自宅作業が多いので家からあまり出なくなり、終業後に街に出かけていた会社員時代より、むしろ地味な生活になったかもしれません。

ーーあいりさんといえば、ご夫婦で撮られている動画も好評です。夫婦でYouTuberとして活動するなかで、生活にはどんな影響がありますか？

あいり：一緒に動画を出した時は、コメントや再生回数について「こんなに上がった」「やったね」と喜び合えるようになり、嬉しさが2倍になりました。それに、主人はすごくYouTubeを見ているので「サムネイルこっちの方がいいんじゃない？」とかアドバイスもくれるんです。それも、ふたりで動画を撮るメリットですね。

ーー一緒に企画を考えることも？

あいり：あまり2人で話し合ったりしないですね。V-LOGはどちらからともなく「今日出かけるから撮ろうか」という感じで撮影しています。ドッキリは全部主人の企画です（笑）。主人は動画活動に大賛成で、実は機材やパソコンも全部用意してくれたんですよ。動画投稿を始めようか悩んでいた時に相談したら、「じゃあ色々揃えておくよ」って。YouTuberをしっかりと始めることができたのは彼のおかげですし、むしろいまは「家のことはいいからYouTubeやったらいいんじゃない？」と言ってくれます（笑）。

ーー最後に、これからやってみたい企画や挑戦していきたいことはありますか。

あいり：なにか新しいことを始める姿を見せたいと考えています。視聴者さんたちも元気になれるきっかけを作れたらいいですね。たとえばアラフォーのメイクは若い頃にしていたメイク方法と変わってくる部分があるので、「ちょっとの差でこれだけ変わる！」みたいなシリーズもやりたいと考えていて。自分が当たり前だと思って動画にしてこなかったことも、話してみれば「すごく参考になった」という声をいただくことがあるので、今後少しずつ動画にできればいいなと思います。あとはそうですね、バンジージャンプとかもやってみましょうか（笑）。　

（取材・文＝平沢花彩）