コンプレックスも武器に！　アラフォー世代に勇気を与えるYouTuber・あいりインタビュー

 　明るい笑顔とともに、自身のコンプレックスを隠さず、全てをさらけ出して視聴者と向き合う美容系YouTuber・あいり。「アラフォー」へ向けたコスメやメイク動画が同世代から共感の声を集めている、チャンネル登録者数約18万人（2019年6月24日現在）の注目クリエイターだ。
　
　あいりがYouTubeへ投稿し始めたのは、40歳目前の誕生日。一般に、YouTuberといえば若年層のカルチャーというイメージもあるかもしれないが、年齢にとらわれず、新たなことにチャレンジしていく姿で、視聴者に元気を与えている。そのパワーはどこからくるのか、YouTuberデビューのきっかけや、いつでもポジティブでいられる秘訣まで、じっくりと話を聞いた。（編集部）

 誰かの勇気になることが活力に

ーーあいりさんがYouTube投稿を始めようと思ったきっかけを教えてください。

あいり：もともと顔や身体にコンプレックスがあって、コーデやメイクにこだわっていたんです。そのうちに、友人や同僚の悩みに対してアドバイスを求められるようになって、一生懸命答えていたら、みんな喜んでくれたんですよね。それで、「動画もあったらわかりやすいかな」と思って、初めて「髪の巻き方」の動画を投稿しました。

ーー最初は周りの人へ向けた内容だったんですね。

あいり：そうなんです。何か大きなことを始めようと思っていたわけではなくて。本格的に動画投稿を始めたのは、40歳の誕生日を目前に控えた時期でしたね。20年近く事務のしごとをしていて、「このままだと私、手に職もないし、何か始めたい！」と思ったんです。

ーーそこで、半年前にアップロードしたYouTubeの動画を思い出したんですね。

あいり：そうですね。当時YouTubeが話題になり始めていたこともあり、今までやってきた事務職、司会業などの経験、それと好きだったメイクを組み合わせて始めてみよう！と思い立ちました。考えてみると、本当にこれまで経験してきたすべてのことをYouTubeに活かすことができたと思います。

ーー新たな挑戦はとても勇気がいりませんでしたか？

あいり：めちゃくちゃいりました！（笑）　でも、YouTubeを始める前、37歳の時に司会業に挑戦し始めた経験があり、「新しく始めることによって自分が変われる」ということが分かっていたので、怖くはなかったです。むしろ、誰かの勇気になると思ったらとても活力になりました。昔から、人が喜んでいる姿を見るのが本当に好きなので、YouTube活動を通して本当にすべてが繋がった気がします。ただ、最初の頃はちょっとかわいくしゃべっていたんですけど、だんだんと隠しきれなくなって、素が出てきてしまいました（笑）。

ーー飾らないところがあいりさんの魅力の一つだと思います。素の自分をさらけ出して、ポジティブでいることができる秘訣はありますか？

あいり：これ！という秘訣はないですね。でも、嬉しいことがあれば小さなことでも喜んだり、常に感情は正直に表現するようにしています。あとは「人に元気になってほしい」という思いが根幹にあるので、視聴者さんはもちろん、家族や友人にも、きちんと素顔で向き合うようにしています。いらないサービス精神がすごく出てきちゃうんです（笑）。

ーー実際、そのサービス精神に元気や勇気をもらっているファンは多いと思います。

あいり：でも、最初の頃は同級生からも周りからも、「何やってんの？」というネガティブな反応が多かったんですよ。そこでやめずに続けてきて、いまやっと周りも認めてくれるようになってきて。やめなくてよかった、と本当に思います。

ーー動画投稿にトライしてみたものの、ネガティブな意見を聞いてやめてしまう、というケースも多いと思うのですが、あいりさんが続けられた理由はどこにあったのでしょうか。

あいり：私も、何回もやめようと思ったことはありました（笑）。でも、それ以上に喜んでくれる人の声がうれしくて、何を言われても、最初に決めた「アラフォー世代の人たちを元気にしたい」という芯だけはブレなかったんです。私の同世代って、いろんな悩みを抱えたり、落ち込んでしまうことも多いとおもうんです。私の拙い動画でも、多くの方に元気を与えられるんだ、喜んでもらえるんだ、という思いが力になりました。