中国政府がファーウェイ援護に本腰 Microsoft、Dell、Samsungを呼び出し警告
米財務長官「貿易で前進すればファーウェイへの手緩める」
米国のスティーブン・ムニューシン財務長官は、米中の貿易交渉に進展があれば、ファーウェイに対する制裁の手を緩める可能性があるとしている。「トランプ大統領は、貿易交渉で前進し、中国から確約があれば、ファーウェイについて、何らかのことを行うつもりです。しかし、これは国家安全の問題です。中国が取引を進める意思があるなら、米国も進める用意があります。中国が了承しなければ、大統領は、喜んで関税を発動します」
米メディアThe Vergeは、「米国政府は、対中貿易赤字の解消を目指している。HUAWEIの苦境は、米国に有利に進めるための交渉戦略だということを、ムニューシン財務長官は示唆している。」と報じている(参考:Treasury Secretary says US could ease restrictions on Huawei with progress on trade deal)
ファーウェイは、今期中に、世界最大のスマートフォン・メーカーになることを見込んでいたという。ファーウェイのチーフ・ストラテジストのシャオ・ヤン氏は、上海で開催されたコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES Asia)で「不測の事態に遭わなければ、第4四半期までに世界ナンバー1になるはずでした」と語った(参考:Chinese Tech Giant Huawei Hints That U.S. Pressure Is Hurting Sales)。
このタイミングでファーウェイに制裁が科されたことは、果たして偶然だろうか。ファーウェイと中国政府の結託があるか、全貌は明らかになっていないが、テクノロジーで中国に世界一の座を奪われまいとする米国が、交渉の切り札として利用した可能性も否定できない。
■Nagata Tombo
ライターであると同時にIT、エンタメ、クリエーティヴ系業界にも出入りする。水面下に潜んでいたかと思うと、大空をふわふわと飛びまわり、千里眼で世の中を俯瞰する。