人気ゲーム実況者・ガッチマンが10周年 西野七瀬や超特急・リョウガも魅了する、その魅力とは?

 ニコニコ動画・YouTubeを中心に活躍する人気ゲーム実況者・ガッチマンが、動画デビュー10周年を迎えた。4月17日、活動を振り返る動画を公開し、ファンから祝福のコメントが相次いでいる。ゲーム実況という分野に詳しくない人のために、その魅力を解説したい。

ゲーム実況 10周年

 2009年4月、ニコニコ動画でゲーム実況をスタートしたガッチマン。最初の動画はギャングアクション『セインツロウ2』で、妻のトラちんとのコンビ実況だった。ガッチマンは「ひとりでしゃべるのが難しかった」と振り返るが、次作の『バイオハザードリマスター』以降、主にひとりで実況し、すぐにブレイクを迎える。

 きっかけは『SIREN』『SIREN2』と続いた、ホラーゲームのサクサクプレイだ。それまで、ホラーゲームの実況と言えば、初見のリアクションをメインに「友だちが『ビビりながら』プレイしているのを見ているような感覚で一緒に楽しめる」というものが王道だが、ガッチマンは既プレイの作品を選び、焦らず騒がず、淡々と解説しながら、ちょっと近所を散歩するくらいのノリで攻略していく。

 怖くないホラーゲーム実況&解説プレイは斬新で、デビュー時で30歳(1978年6月生まれ)という大人の落ち着きも、黎明期のゲーム実況シーンでは珍しかった。徐々に増えていった下ネタやオヤジギャグも、「ホラー」というジャンルとのギャップを強調するいいアクセントだ。初期の動画では、2010年に誕生した長女・あかねちゃんの可愛らしい声も、凄惨なゲーム内容に似合わない癒しになっていた。

 このように、ホラーゲーム実況に新たなスタイルを確立したガッチマンだが、タイトル選びも含め決して一辺倒ではなく、視聴者を飽きさせないエンターテイナーだ。『DEADRISING』のようなアクション性の高く引き継ぎ要素のあるゲームでは、ゾンビをバッタバッタとなぎ倒す「無双状態」の爽快感を見せる。一方で、『Five Nights at Freddy’s』シリーズなど、特にインディーゲームにおいては初見プレイの動画をアップすることも多く、しかし多くのプレイヤーを絶叫させるホラー演出にはほとんど驚くことなく、最大難易度のモードをクリアするまで、根気強くやり込む。

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