【ハンズオン・レビュー】ファーウェイが今年最後のフラグシップ「Mate 20 Pro」を国内発表

世界初の逆ワイヤレス充電対応スマホ

HUAWEI Mate 20 Proの逆ワイヤレス充電

 ワイヤレス充電の規格 Qiに対応している本機種では、ワイヤレス“給電”にも対応した。言葉の通り給電なので他のQi対応スマートフォンを「Mate 20 Pro」の上に載せることでワイヤレス充電が始まる。時間の制約上、長時間検証することができなかったので確実なことは言えないが、Pixel 3 XLではうまく機能しなかった。基本的にはQiに対応したスマートフォンであれば恩恵を受けることができる。また、Galaxy S8 / S7やiPhone Xでは充電ができていたので、端末との相性もある可能性がある。

 「Mate 10 Pro」や「Galaxy Note9」は4000mAhに対し、「Mate 20 Pro」は4200mAhと6インチサイズのスマートフォンでは結構な大容量だ。充電速度は15Wのワイヤレス急速充電を使った場合、iPhone Xs Maxの標準有線充電よりも140%高速と謳っている。従来の有線充電の場合、「Mate 20 Pro」では対応ACアダプターとケーブル(同梱物)を用いることで30分の充電で約70%まで充電できる。実際「Mate 10 Pro」でもこの恩恵を受けているが、驚くほど速い。

仕様詳細と価格は?

 ここで今までのまとめも兼ねて本体の仕様を振り返ってみる。

■OS:Android 9 Pie (EMUI 9.0)
■ディスプレイ:6.39インチ(3,120×1,440ドット) OLED
■メインカメラ:
 4000万画素(広角27mm f/1.8)
 2000万画素(超広角16mmf/2.2)
 800万画素(3倍望遠レンズ 80mm f/2.4)
■インカメラ:2400万画素 3D カメラシステム
■SoC:Kirin 980 (2.6GHz*2 +1,92GHz*2+1.8GHz*4の8コア)
■RAM:6GB
■内蔵ストレージ:128GB (NM Card 128GB※1対応)
■ネットワーク:Wi-Fi(a/b/g/n/ac) / Bluetooth 5.0
■FDD-LTE(1/2/3/4/5/6/7/8/9/12/17/18/19/20/26/28/32)
■TD-LTE(34/38/39/40/41)VoLTE対応※2
■ バッテリー:4200mAh(40W高速充電 / 15W Qi充電)
■ その他:USB Type-C(3.1) / NFC(おサイフケータイ非対応)/ IPX8 IP6X(耐水・防塵)  / GPS L1+L5(AGPS/Glonass/Beidou/QZSS/Galileo)対応コーデック(aptX / aptX HD / LDAC / HWAコーデック)
※NW CardはNano SIMと同じ大きさでmicroSDとは異なります
※au VoLTEは後日アップデートで対応予定

 価格は希望小売価格は111,880円(税別)で、税込価格で約12万円となる。全体的に完成度が非常に高く実用的な機能がたくさん盛り込まれている一方で、SIMフリースマートフォン市場のHUAWEI製品が未だにおサイフケータイに対応しない点が残念と感じる。特に今年参入したOPPOは既におサイフケータイ対応機種を投入しており、他社と比べてしまうと少々インパクトに欠ける結果になってしまったのではないかと感じる。

 スマートフォンの写真は最近のフラグシップであれば、どのような構図や撮影環境でもディティールも細かくホワイトバランスなどの調整もオートでも納得のいく仕上がりになることが多い。写真の仕上がりの好みもユーザーによっては分かれるだろう。私は「Mate 10 Pro」を普段使っているが、写真の仕上がりには大変満足している。特に夜景に関しては自然に近い色合いでは決して無いが、スマートフォンで撮影してSNSなどに投稿するのであればこれくらい派手に明るく撮れた方が良いのではないかと思ったりもする。HUAWEIは「Mate 20 Pro」の体験イベントをビックカメラなどの家電量販店で行う。その際にでも「Mate 20 Pro」を体験してみるといいだろう。

■佐々木翼
モバイル製品などのガジェットに詳しいフリーライター。モバイルメディアの「ガジェットギーク」も個人運営している。"

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