乃木坂46のTikTok施策にみる 松村沙友理率いる“さゆりんご軍団”の「自由な楽しさ」
その松村の個性が活かされているのが、乃木坂46の“公式カップ麺”の一つ『和ラー』のスペシャルムービー「まつむラー亭」。今夏、全国のドーム&スタジアムで開催された『真夏の全国ツアー2018』の福岡、大阪、愛知、宮城での終演後に撮影された映像で、タイトルが示す通りに松村が亭主を務め、メンバーに『和ラー』をご馳走するというもの。それぞれ出演するメンバーが違い、どれもカップ麺が食べたくなってくる動画なのだが、中でも白石、齋藤飛鳥が出演した宮城の映像は、2人が松村をいじり倒す、愛溢れる仲睦まじい雰囲気となっている。2人が松村のいじり方を知っているからこその動画であるが、どこかシュールな笑いからは、さゆりんご軍団の笑いにも通ずるものを感じさせる。
ライブや舞台、テレビ番組にCMなど、様々なシーンに派生している乃木坂46だが、WEB施策一つにしても、個性が存分に活かされたクオリティが保証されている。松村に関しては、そのキャラが分かりやすいからこその抜擢であり、先陣を切ってのTikTok開設だったのかもしれない。3つの動画を持って更新はぱったりと止まってしまっているが、無理せずマイペースなところも、さゆりんご軍団らしい、さらなるアップを待っていられる要素である。
■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter