ストリーミング売上増とオリコン合算ランキングは音楽シーンをどう変える?

「アメリカでは、以前からビルボードの複合チャートが一般的だったのですが、2017年の年間チャートを見ると、興味深いことがわかります。ベスト10にランクインしているアーティストのほとんどが、アメリカでストリーミングサービスが普及し始めた2010年以降にブレイクしているアーティストなのです。このことは、ストリーミングサービスによって、新たなアーティストがブレイクしやすくなり、ランキングが変動しやすくなったことを示唆しています。Apple Musicの『今週のNEW ARTIST』などのキュレーションコーナーや、プレイリストの影響力は、今後はさらに増していく可能性がありますし、それによってシーン全体の見取り図がガラリと変わることもあり得るでしょう」

 12月19日に発表されるオリコンの合算ランキングでは、果たしてどんなアーティストがランクインするのか。ストリーミングサービスの普及は、音楽ビジネスのあり方やユーザーのリスニング環境のみならず、現在の日本の音楽シーン全体を大きく変えていくのかもしれない。

(文=松田広宣)

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