「未来のミライ展~時を越える細田守の世界」が開催! 細田監督の過去作もフィーチャー
細田守監督の展覧会「未来のミライ展〜時を越える細田守の世界」が、2018年7月25日から9月17日までの期間、東京ドームシティ Gallery AaMoにて開催中だ。
本展は細田守監督作品を取り上げたものとして、東京・大阪・富山で13万人を動員した「バケモノの子展」に続く、2回目の大規模展覧会となる。現在、好評上映中の細田監督最新作『未来のミライ』の世界を、体感型展示・テクノロジー・原画・背景画などを通じて立体的なイベントで再現。そのほかにも、『時をかける少女』、『サマーウォーズ』、『おおかみこどもの雨と雪』、『バケモノの子』といったこれまでの細田監督作品を楽しめる展示もされている。本稿では、7月24日に行われたメディア向けプレオープンの模様をレポートしていく。
まず会場へ入ると、『未来のミライ』で重要な舞台である庭をプロジェクションマッピングでダイナミックに演出している。奥へ進むとくんちゃん、ミライちゃんの住む家をフィーチャーした立体的な展示が行われている。この家は、建築家の谷尻誠氏が代表を務める建築設計事務所SUPPOSE DESIGN OFFICEがプロジェクションデザインを担当しており、細田監督の資料をもとに忠実に再現。当初の予定としては家の内装を丸々会場に落とし込むのも予定していたそうだが、スペースの関係上それは叶わなかったらしい。
ここからはAパート〜Eパート5つのエリアを『未来のミライ』のストーリーラインに沿って追っていくことになる。Aパートは、主人公・くんちゃんと、生まれたばかりのミライちゃんとの出会いを現したエリア。『しろくまのパンツ』などを手がけたことで有名なtupera tuperaによる、子供目線から見た夫婦喧嘩を描いた絵本『オニババ対ヒゲ』が、巨大になって展示されている。続くBパートでは、未来からやってきたミライちゃんとの出会いに焦点が当たる。ミライちゃんの等身大フィギュアが設置されているほか、細田監督作品の歴代ヒロインたち(真琴、夏希、楓、花)もパネルとして登場する。
Cパート〜Dパートでは、少年時代の母、そして父の面影を宿した青年との出会いを表現している。過去作を含め、映画制作時に描かれた絵コンテや原画など数百点におよぶ資料を一挙展示。本展で初出しとなる、オリジナル原画、背景美術を堪能できるエリアとなっており、細田監督からの指示が書かれた原画が見れるのは非常に貴重だ。Eパートは、未来の東京駅と本編で重要な役割を果たす黒い新幹線を演出する。ここでは、黒い新幹線のデザインを手がけた川崎重工業の亀田芳高による協力のもと、実際に座れる座席も用意されている。映画を観てから訪れたファンは、その細部までの作りこみに驚くだろう。
会場には『サマーウォーズ』に登場するOZのフィギュアや、『バケモノの子』の渋天街の資料など、細田監督作品の現実世界との対比となるもうひとつの世界をフィーチャーした、ファンにはたまらないコーナーも設置。また、ポストショー・細田作品インデックスでは、表示されている葉っぱをタッチすると、細田監督作品の名場面を耳、そして目で楽しめる空間も展開されている。
「未来のミライ展」と題しているが、『未来のミライ』だけでなく、細田監督の過去作にもスポットが当てられる展覧会となっていた。まだ本作を見ていないという人でも、細田監督の過去作が好きであらばきっと楽しめるはずだ。会期は9月17日まで。ぜひ一度足を運んでみていただきたい。
■聖☆あべさん
ゲーム・アニメなどエンタメに強いフリーライター。人生の大半を遊びに費やしてきたと自負している。これまでお世話になってきたコンテンツたちに恩返しするべく、ライターとして活動することを決意し、現在進行形で鋭意執筆中。
Twitter(@yokato_1110)
■未来のミライ展〜時を越える細田守の世界
開催期間;
7月25日〜9月17日
開催場所:
東京ドームシティ ギャラリーアーモ(東京都文京区後楽1-3-61)
最寄り駅:
JR「水道橋駅」東口/都営地下鉄三田線「水道橋駅」A3出口
東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」2番出口
都営地下鉄大江戸線「春日駅」A1出口
公式ホームページ:https://mirai-ten.jp/#/