7月に141名が逮捕! 『PUBG』で深刻化するチート問題に向けた対策とは?

 『PUBG』に見られるような一連のチート問題は、何も海外のみで発生しているわけではない。過去に日本でもチートツールが発端となって、企業同士の訴訟問題に発展した例もある。それは2000年発売のPS2用ソフト『デッドオアアライブ2』(現コーエーテクモゲームス)に関する事例だ。

 まず本作のゲーム内データを改変し、女性キャラクターをヌードに仕立てるプログラムをウエストサイド社が製作し、ユーザーに有料販売した。これに対し、当時のテクモが「同一性保持権権を侵害された」とし訴訟に至り、最終的な結果は最高裁でウエストサイドの上告が棄却されテクモ側が勝訴。2002年から2004年まで続いたこの騒動から見ても、ゲームに関する権利を保持する企業の多くは、チートツールへ厳しい目を向けているようだ。

 卓越した技術を持った有志のプログラム改変は、時に良質な拡張機能として受け入れられ、公式運営に歓迎される場合も少なくない。一方で、チートはゲーム内の公平性を著しく損なう危険性がある。ゲームソフト配信プラットフォームSteamでも『PUBG』のチート報告は絶えず、多くのユーザーが一部のチーターの違法行為に頭を悩ませているのが現状だ。有害となりうるチートツールは厳しく排除され、真っ当なゲームプレイ環境が保たれることを、ゲームに慣れ親しむユーザーの立場として願う。

■龍田優貴
ゲームの尻を追いかけまわすフリーライター。時代やテクノロジーと共に移り変わるゲームカルチャーに目が無い好事家。『アプリゲット』『財経新聞』などで執筆。
個人的なオールタイムベストゲームは「ファミコン探偵倶楽部」シリーズ。
Twitter:@yuki_365bit

関連記事