昨年、フジテレビが日本シリーズの中継で使用した「4D REPLAY」（およそ100台のカメラによって自由視点で映像を切り取ることができる技術）放送、パ・リーグTVが行った「4K／VR」放送など、日本にも高精度の映像技術は徐々に実用化されている。日本プロ野球機構が、メジャーリーグのように専用の設備を用意できないのであれば、放送局側から「4D REPLAY」のような高精度の中継を増やしていくのもひとつの手段だろう。そうなれば、プロ野球中継を楽しみにしているファンにとっても、より選手のダイナミックなプレー、卓越した技術を楽しめる機会が増えることになり、「リクエスト」制度の有用性もさらに高まるのではないか。

（文＝石井達也）