一ノ瀬颯、“大人のラブストーリー”の魅力を語る 「好きってなんだか分からなくなってきた」

松井玲奈が主演を務めるNHK夜ドラ『青の花 器の森』に、フィンランドからやってきた若き陶芸家・真鍋龍生役として出演している一ノ瀬颯。寡黙で感情の起伏も少ない龍生の、器への熱い思いや、内面の変化をどう表現したのか。波佐見町やフィンランドでのロケの思い出、そして共演の松井とのエピソードから、本作の「大人のラブストーリー」の魅力まで、たっぷりと語ってもらった。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】
松井玲奈の芝居から引き出されたキャラクターの対比

ーー本作のオファーを受けたときの率直な感想をお聞かせください。
一ノ瀬颯(以下、一ノ瀬):僕にとってすごくありがたいお話でした。話題になっている「夜ドラ」の枠で、魅力あふれる素敵な漫画が原作ということもあり、演じるのがすごくワクワクしました。原作も読ませていただいたのですが、何か大事件が起きるような内容ではなく、優しく緩やかな時が流れていく中で、人の心が大きく動き、成長していくストーリーになっていて、皆さんの日常に溶け込むような作品になるなと思いました。僕自身、日常の延長線上にあるような、大きな出来事は起こらなくても人の気持ちが動いていく作品をやってみたいとずっと思っていたので、まさに自分がやりたいタイプのお芝居をこの素敵な枠でやらせてもらえることがすごく楽しみでした。
ーーその念願だったというNHKの「夜ドラ」枠にはどのようなイメージをお持ちでしたか?
一ノ瀬:『ミッドナイトタクシー』などを観たときに、他のドラマ枠以上に「人間らしさ」が組み込まれている枠なのかなという印象を受けました。今回も人間らしさが前面に出る作品なので、夜ドラらしくお芝居をさせてもらえるのはありがたいなと思っています。
ーー今回演じる真鍋龍生というキャラクターの魅力はどこにあると感じていますか?
一ノ瀬:彼自身の表情には大きく出ないけれど、すごく熱い気持ちを持っていて、心から陶芸が好きでその仕事をしている。その真っ直ぐなところが彼の魅力だと思っています。

ーー龍生は感情を表に出さず、言葉数も少ない役柄ですが、演じる上での難しさはありましたか?
一ノ瀬:漫画のように完全に無表情にしてしまうと、見ている方に感情が伝わらなかったり、人間らしさが失われたりしてしまいます。基本は無表情でも、ふとしたときの口角の上がり下がりや目線の動きで、彼の心情の移り変わりを表現しようと深川(栄洋)監督とも話し合いました。その表情の塩梅は難しいだろうなと最初から思っていましたし、実際にやってみてもかなり考えました。撮影のスケジュールの都合上、シーンの前後が入れ替わることもあるので、そこの感情のグラデーションをどうつなげていくかが一番難しく、同時にやりがいでもありました。

ーー表情の塩梅という点では、松井玲奈さん演じる青子と光と影のようなキャラクターの対比が印象的でした。松井さんのお芝居から引き出される部分はありましたか?
一ノ瀬:本当に多分にありました。松井さんとお芝居していると、こちらは受けて返すだけでシーンが成立していくんです。素敵なパスをくださるので、それを受け取って返すことを繰り返すうちに、二人の関係性が出来上がっていく感覚でした。松井さんが演じる青子はスーパーハイテンションで、波佐見弁も相まって最初からすごいセリフに抑揚があって。対して龍生はローテンションで抑揚の少ないある意味で棒読みのような語り口。二人の温度差があまりにも大きくて、「これで大丈夫かな?」と演じながら少し不安になった部分もあったのですが、完成した映像を観たら、そのバランスもしっかり保たれていたので安心しました。
ーー今後、龍生自身の内面や青子への接し方はどのように変化していくのでしょうか?
一ノ瀬:龍生自身、元からあのような無愛想な人だったわけではなく、いろいろなことがあって心を閉ざしているだけなんです。なので、普通に接しているときの少し無愛想な感じも、ここから先は徐々にほぐれていきます。彼らしさみたいなものをだんだんと取り戻していくので、その感情の移り変わりを楽しんでいただけたらと思います。



















