松岡茉優、『男ともだち』京都ロケの秘話明かす 「ラーメンを7杯ぐらいいただいた」

 11月6日に公開される映画『男ともだち』の舞台挨拶付き大阪先行上映が10月29日に大阪ステーションシティシネマにて開催され、主演の松岡茉優と監督の三島有紀子が登壇した。

 本作は、『しろがねの葉』で第168回直木賞を受賞した千早茜の同名小説を映画化したもの。第39回東京国際映画祭コンペティション部門に、日本映画3本のうちの1本として出品されている。

 30歳を目前に仕事もプライベートもうまくいかず人生の停滞期を迎えていたイラストレーターの神名(松岡茉優)が、曖昧で特別な関係の“男ともだち”のハセオ(成田凌)と共に、京都、富山、広島で“3つの夜”を過ごす中で、人生が大きく動き出す姿を描く。

 500人ほどの観客が集まる会場に松岡と三島監督が登場すると、大きな拍手で迎えられた。松岡は「9月の1カ月弱、舞台で大阪に滞在していたので、すぐ帰ってきたなという感じです。まさか1カ月以内に梅田に帰ってこれるなんて嬉しいです」と挨拶し、会場の笑いを誘った。

 大阪・堂島出身の三島監督は「私はもうほんまに感慨深くて。大阪・堂島で生まれ育ったので、今日朝を迎えて、『ああ帰ってきたんや』『この街でこうして皆さんと一緒に『男ともだち』を観ることができるんやな』と思って、すごく幸せな気持ちでここに立ってます」と地元凱旋の喜びを語り、「京都というここ(大阪駅)から電車で30分ぐらいの場所でこの映画は基本的に作られてますので、こうして関西の皆さんとスタートを切れるっていうのが、本当に嬉しいなと思います」と続けた。

 メインロケ地となった京都での撮影について、松岡は「ラーメンみよしさんでは、撮影の都合で多分7杯ぐらいいただいたんです。ずっと同じのを食べてたら『あれ。さっきは湯気が立ってたのに、このシーン立ってない』ってなっちゃうじゃないですか。だから毎回、皆さんが出来立ての熱々を運んでくださって食べて。後半はちょっとずつスタッフさんと分けながら食べて、みんなのお腹にラーメンが全部入りました」と裏話を披露。さらに「初めて行った場所で言うと、京都の蹴上インクライン。朝日が登る直前のすごく淡い色合いと、当時寒かったので夜露で石がテラテラ光っていたのが本当に宝石の道みたいで、すごく綺麗で」と印象的な撮影地を挙げた。

 神名がハセオと再会する嵐電のシーンは、実際に走っている電車の中で撮影されたという。松岡は「成田さんは中腹の駅で待機してるんですけど、私は嵐山に着いて折り返し『十何分後に出発です』って言われたんですね。嵐山まで来て、嵐山見ないで帰りたくないなと思って(笑)。でも乗り遅れたら撮影できないから、トイレに行きたいですって言って出て、そのまま『ちょっと見てきていいですか!?』ってバーって走っていって、嵐山見て、すぐ戻りました」と初告白のエピソードを披露すると、三島監督は「そんなことしてたの!? 知らなかった!」と驚いた。

 三島監督はロケ撮影について「自分が東映京都撮影所で映画を勉強させてもらってた時代があったので、2年ぐらい京都に住んでいたんです。まさに撮影をした四条大宮に暮らしていていたので、観光というより、暮らしていらっしゃる人たちが誇りに思う場所は、どういうところなのかなと思いながら撮っていました」と助監督時代を過ごした京都への思い入れを語った。また「松岡さん、成田さん話したのは、とにかく感じてもらいたい、ということ。現場で風が吹くとか、雪が降るとか、いろんなことを全部感じていただきたいというふうに言っていました」と演出についても明かした。

 成田が演じた“男ともだち”のハセオについて、三島監督は「2人のこれまでの関係性と未来を感じさせるハセオのある一言がありまして。私、成田さんに『この一言めっちゃ大事やね』ってプレッシャーかけに行ったんですよ。そしたら成田さんが『え、むず』って言いながら(笑)。ハセオの良いセリフはたくさん出てくるんですけど、そのシーンはものすごく悩んでくれて、1回目ちょっとうまくいかなくて、2人で『あ、あかんわ』みたいな空気になって(笑)。2回目、『もうなんも考えんとやってみる?』って言ってやったら、すっごい良いお芝居が撮れたんです」と撮影秘話を明かした。

 最後に松岡は「大人になって、自分が抱えたものを乗り越える瞬間っていうのを、スクリーンの中で神名がもがいていると思うので、ぜひ皆さんに見守っていただけると嬉しいです。ほんとに今日は来てくれてありがとうございました。また大阪帰ってくるで!」と関西弁で挨拶を締めくくった。三島監督は「この映画は、今お話ししてくださったように、いろんな傷も抱えながら、壊れたりしながらも、全てのことを糧にして次の扉を開けていくきっかけとなる映画かなと思っております。成田さんの言葉をお借りすると、“愛に関する映画”。人を愛したくなる映画でもあると思います」とメッセージを贈った。

■公開情報
『男ともだち』
11月6日(金)新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー
出演:松岡茉優、成田凌、井上祐貴、中島歩、咲妃みゆ、三浦貴大、辻󠄀凪子、中山求一郎、比喩根(chilldspot)、余貴美子、池畑慎之介
原作:千早茜『男ともだち』(文春文庫)
監督:三島有紀子
脚本:澤井香織
音楽:安川午朗
劇中歌:chilldspot「lost child」(RECA Records)
製作幹事・配給:ハピネットファントム・スタジオ
制作プロダクション:カズモ
©2026『男ともだち』製作委員会
公式サイト:https://happinet-phantom.com/otokotomodachi/
公式X(旧Twitter):@o_tomodachifilm
公式Instagram:@o_tomodachifilm

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