金子大地、石橋静河との『ブラッサム』現場裏を語る 「いい部分を引き出してくれる」

「視聴者の方に保の変化が伝われば」

——第5週までは東京で暮らしていて、第6週から北海道に行くという、大きく雰囲気も変わる展開になると思っているんですけれど、東京編では下宿の人たちとの楽しい雰囲気もあり、北海道編ではまた違う人たちが現れます。東京と北海道での雰囲気や共演者たちの印象の違いはありましたか?
金子:東京では学生として下宿先に住まわせてもらっているという立場のなかで、珠も岩国でいろいろあったかもしれないけど、東京に来てたくさんの本や作家さんにも出会ったりして、視野が広がるような経験を得たと思います。一方北海道ではまだ開拓の途中ということもあり、みんなが助け合いながら生きていくという印象をすごく濃密に感じます。言葉にしにくいのですが……「これからどうなるんだろう」ということをより、、北海道では2人で支え合って生きていくという感じが強く出ているよう考えながらお芝居していました。保はやる気満々だけど、それは珠にとっても本当によかったのか、とも考えることがあります。そんなことは珠には言わないけれど、ずっと考えています。一方で珠が北海道に来てよかったと言っていることは保にとっては嬉しかったのだろうと感じました。
——東京編はコミカルな展開が目立ちましたが、楽しく演じられましたか?
金子:現場でも笑い合いながら演じていました。下宿先のメンバー同士では本番以外のときもすごく喋りましたし、本当に皆さん素敵で、楽しく演じていました。
——三好辰五郎役の赤堀雅秋さんは演出家でもあるので、いろいろと「こうしたら、ああしたら」と言うのかなと思っていたのですが。
金子:辰五郎役の赤堀さんと三好マキ役の中村優子さんは、本当に下宿先の家族のように僕たちをずっと見守ってくれていました。普段から優しく声をかけてくれたり、何が起きても全部受けとめてくれて、本当にすごく尊敬しながら、楽しく演じていました。
——本作は展開が早く、一気に数カ月時間が飛ぶこともありますが、その間を埋めるようなお芝居について意識していたことや工夫していたことはありますか?
金子:本読みの時点で入念に話し合いながら取り組んでいたので、演じていて違和感を覚えることはありませんでした。保は最初の印象から変わっていくというか、珠に対してどんどん心を開いていっているのが表れていると思います。演出担当の方にも細かく指示を頂きながら演じたので視聴者の方に保の変化が伝わればいいなと思っています。今までご一緒したことのある演出の方もいらっしゃいますし、「こういうことが起きたからここの演技はこうだよね」という確認はあまりしておらず、まずはとりあえずやってみて、繋がってなかったら指摘してもらうという感覚でした。
過去作でタッグを組んだスタッフとの再会に感じた縁

——第5週、第6週の演出担当が『鎌倉殿の13人』(NHK総合)でもタッグを組んだ中泉慧さんですが、中泉さんとの再会についてどう思われていましたか?
金子:嬉しかったです。『鎌倉殿の13人』でも、僕が知らない自分の良さのようなところを認めてくれてたように感じていました。中泉さんの中で明確に「ここはこういうシーンにしたい」というのがあって、出来上がった映像を観ると「自分はこんなふうにお芝居してたんだ。こうやって切り取ってくれたんだ」と思わされてたので、すごく信頼しています。今回の『ブラッサム』でも急に「ここでちょっと笑ってみて」と言われて、実際にやってみたらそれがいいシーンになったり。たとえば第5週の歯に海苔がついているシーンは、台本になく現場でうまれたシーンなんです。「これ、どういうことだ?」と思いながら演じていたんですが、できあがった映像を見てみるとすごく愉快なシーンになっていました(笑)。結構サプライズが好きな方で、僕を料理するのが好きだとおっしゃっていました(笑)。僕や石橋さんにすごく寄り添ってくれて、いい部分を引き出してくれる方なのですごく信頼しています。
——出演が決定されたときのコメントで「朝ドラ出演は夢だった」とコメントされていましたが、改めて出演が決まったときの心境と、周囲の反響について教えてください。
金子:とても嬉しかったです。過去にNHKのドラマに出演したときの監督が盆子原さんで、僕にとっても思い入れのある作品だったので盆子原さんが『ブラッサム』のチーフ監督を務めると聞いたときは「出たい……!」と思いました。他にも中泉さんや野田さんなど、自分のことを知ってくれているスタッフさんたちにすごく縁を感じました。自分が30歳になる節目の年で『ブラッサム』に出演できたのはすごく嬉しく、頑張ってよかったなと思いました。僕の親が朝ドラがすごく好きで毎回観ていて、親孝行という意味もあるし、やっぱりすごく長い歴史のある作品だから、僕もこの仕事をするからにはいつか出演したいと思っていたのですごく嬉しかったです。
——もともとご家庭でも朝ドラを観る習慣があったんでしょうか?
金子:そうですね。僕が初めてしっかり観た朝ドラは中学生のときで、井上真央さんが主演の『おひさま』(2011年度前期)でした。すごくおもしろかったですし、朝ドラを観て母が泣いている姿が印象的で、その記憶がどこかにずっと残っていてました。
——最後に、視聴者の方にメッセージをお願いします。
金子:これからいろいろなことが起きていくのですが、珠が作家になるうえで背中を押していく役柄でもあるので、そこは丁寧に演じました。東京の場面、北海道の場面、それぞれ一つひとつ丁寧に愛を持って作り上げていったので、何か届くものがあると思います。
■放送情報
2026年度後期 連続テレビ小説『ブラッサム』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00~8:15放送/毎週月曜から金曜12:45~13:00再放送
NHK BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜8:15~9:30再放送
NHK BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:石橋静河、加賀まりこ、松たか子、国仲涼子、渡部篤郎ほか
作:櫻井剛、小松與志子
主題歌:「咲き誇れ」YOASOBI
制作統括:村山峻平、櫻井壮一
プロデューサー:大野陽平
演出:盆子原誠、中泉慧、佐藤玲衣、田中陽児、小林直毅、野田雄介
写真提供=NHK





















