松たか子、朝ドラ初出演は“巡り合わせ” 石橋静河との共演に「本当に邪魔したくなかった」

9月28日より放送が開始したNHKの連続テレビ小説『ブラッサム』。作家・宇野千代をモデルに、激動の時代を懸命に生き抜く女性・葉野珠の人生を描く本作で、1980年代の珠(加賀まりこ)に寄り添う秘書・藤川優子役を演じるのが松たか子だ。意外にも今回が朝ドラ初出演となる彼女に、加賀まりことの共演エピソードや自身の役どころ、そして共演作の多い本作の主人公・石橋静河への熱いエールまで、たっぷりと語ってもらった。
初の朝ドラ出演に「朝は爽やかな人が出るものだと(笑)」

ーー意外にも今回が初の朝ドラ出演となります。これまで朝ドラに対してどのようなイメージを持たれていましたか?
松たか子(以下、松):本当に「朝は爽やかな人が出るものだ」と思っていました(笑)。かといって、頑なに出ない理由もなかったんですが、なかなかタイミングが合わず。だから、今回お話をいただいてビックリしました(笑)。ただ、私の出番はそこまで多いわけではなく、加賀さんとポイントポイントで出てくる役です。スタッフの皆さんには私のことをずっと覚えていただけないまま終わるんだろうな、と。それは自分でも分かっているので、「覚えてもらおう」なんて多くは望まず、呼ばれたら大阪に行く。そのぐらいの謙虚な気持ちでいます。
ーー本作の台本を読まれた際の印象はいかがでしたか?
松:何と言っても、珠さんが魅力的であるという点が印象的でした。いろいろな困難に立ち向かったり、ピンチが訪れたりしても、それでも主人公が魅力的であるということが、このドラマを支えるんだろうなと。小さい頃の珠ちゃんも本当に健気で、相手をスッと見つめることで何かを乗り越えていっている強さが幼少期から伝わってきたので、それが大人の珠さんになってもずっと続いていくのかなと。展開が楽しみです。
ーー今回演じられる秘書・藤川優子と、晩年の珠との関係性をどのように捉えていらっしゃいますか?
松:優子としては自分の人生をマイナスに見ているわけではないです。ただ、珠さんという人を見つめることで、自分が成し得なかったことや、見たことのない風景、そういった“キラキラした時間”を共有させてもらっている。そんな憧れを、自分が一緒にそこにいさせてもらえる喜びを感じながらそばにいるんじゃないかな、と思っています。自分も一緒に夢を見ているような、珠さんの人生に乗っかってちょっと一緒に飛び越えられるような、そんな楽しさのある関係性ですね。
ーー優子のモチーフとなった藤江淳子さんと、宇野千代さんにまつわるエピソードで、特に印象に残っているものはありますか?
松:骨董通りをお二人でよく手をつないで歩かれていたというお話を加賀さんからお聞きしました。千代さんの旦那様とのお別れのときにも一緒にいらしたそうで。隣にいることで空気が薄くなるのではなく、いい意味で本当に“空気のような存在”として千代さんの人生に寄り添っていた方なんだろうなと。

ーー優子自身も、そうした“空気のような存在”として珠に寄り添う役どころになるのでしょうか?
松:優子は珠さんのそばに控えてはいますが、珠さんも全部を優子に丸投げするわけではなく、本人の意思で動くキャラクターです。だから優子も「全部お願いね」と頼まれているわけではない。珠さんが「綺麗、いいわね」と思ったときに、「そうですね」と一緒に感動を共有する存在としてそばにいる。珠さんを一人にしない、という実際の役割もあると思いますし、優子自身もただ控えているのがつまらないわけではなく、ここにいるのが好きだからいる。そんな秘書になればいいなと思っています。
ーー加賀まりこさんとは、久々の共演となりますね。
松:加賀さんとご一緒するのは本当にすごく久しぶりで、もう20年以上前の舞台やドラマ以来ですね。そのときから率直なご意見をくださるところや、少しチャーミングなところはまったく変わりません。20年以上前の現場のお話をしても、「そうよ」って覚えていらっしゃったりして。相変わらずアンテナが常に張っていて、正直にお話ししないといけない存在です。うまいことを言っても見透かされてしまうような、そんな大先輩です。



















