『キングダム』第1作で超初心者が驚いた3つのポイント 山﨑賢人の圧倒的“主人公力”

 7月10日の『金曜ロードショー』(日本テレビ系)では、映画『キングダム』第1作のスペシャルエディション(※)が放送される。7月17日に公開を控える『キングダム 魂の決戦』に向けて、シリーズファンにとっては絶好の復習の機会。そして、私のような“キングダム超初心者”にとっては、ようやくこの巨大コンテンツに足を踏み入れる絶好のタイミングでもある。

 そこで、「これを機に少しくらいは語れるようになろうじゃないか」と意気込み、第1作を鑑賞してみた。すると驚いた。物語の面白さはもちろんだが、何より強烈に印象に残ったのが主演・山﨑賢人の存在感だった。観終えた頃には、「なるほど、主演作が途切れないわけだ」と妙に納得していたのである。そんな“キングダム初心者”の私が圧倒された、山﨑賢人の魅力を3つのポイントから振り返ってみたい。

声まで変えるキャラクターへの“憑依力”

 まず1つ目は、キャラクターへの憑依力だ。山﨑賢人といえば、ラブストーリーや漫画原作の実写作品に数多く出演してきた俳優という印象が強い。近年では映画『ゴールデンカムイ』で主演を務め、実写化が難しいと言われる人気漫画作品においても高い評価を得ている。もちろん、『キングダム』もそのひとつだ。山﨑が演じる主人公・信は、吉沢亮演じる漂の仇を討つため、ひたすら前へ進み続ける少年。無鉄砲で、暑苦しいほど真っ直ぐで、夢を語るときには驚くほどキラキラしている。まさに「少年漫画の主人公」をそのまま形にしたような人物だ。だが、実はこういうキャラクターほど演じるのが難しい。少し力が入りすぎればただ騒がしい人物になってしまうし、逆に爽やかに寄せすぎると、あの泥臭い熱量は失われてしまう。

 そんな信を演じる山﨑の芝居で、今回特に印象に残ったのが「声」だった。『ゴールデンカムイ』で演じた杉元佐一は、元軍人という背景もあり、低く落ち着いた声色が印象的だった。一方、『キングダム』の信は違う。少し高めで、ときには上擦るような声。その不安定さが、信の若さや無邪気さ、そして向こう見ずなエネルギーを見事に表現している。しかし、戦いの場面になると同じ声がまるで別物のように聞こえてくる。高さはそのままに、怒りや悲しみ、復讐心が滲み、言葉に重みが宿るのだ。目線や身体の動きだけではない、キャラクターの性格や人生を読み解き、声のトーンや質感にまで落とし込む。その積み重ねが、「信は本当に存在している人物なのではないか」と思わせるほどの説得力につながっていた。

関連記事