『田鎖ブラザーズ』“知りたくなかった”衝撃の真実 もっちゃんと兄弟をめぐる悲しい因縁
「本当に……長かったな……」
ついに、このときが来てしまった。『田鎖ブラザーズ』第8話は、両親殺害事件の真相を追い求めてきた田鎖兄弟にとっても、彼らの追求から逃れるように生きてきた真犯人にとっても、そしてこのストーリーを見つめてきた私たち視聴者にとっても、もっとも来てほしくない展開だった。(※以下、物語のネタバレを含みます)
真(岡田将生)と稔(染谷将太)は、ついに辛島金属工場と五十嵐組の動きを取材してきた津田(飯尾和樹)のノートを手に入れた。「どんなに苦しむことになったとしても、真相を知りたい」そう突き進んできた兄弟。だが、その覚悟よりもずっと残酷な現実が待ち受けていたのだ。
兄弟の父が勤めていた辛島金属工場は、五十嵐組の依頼を受けて銃の密造を行っていた。そして、五十嵐組と癒着した刑事が海上スケジュールを横流しし、瀬取りを手助けしていたという。その刑事こそ、両親殺害事件を担当していた笹岡(柳憂怜)と小池(岸谷五朗)だったことも判明した。
さらに、五十嵐組は蓬田町の立ち退きにも関わっていた。立ち退き対象エリアには、町中華「もっちゃん」も含まれていたという。立ち退きを拒んだ畳店の店主は銃で殺害されたにもかかわらず、「もっちゃん」が無事に店を続けられたのは、ある取引があったからだ、と。
「立ち退きをやめさせる代わりに、密造のトラブルを店の息子が片付けることになった」
稔には、真のその言葉が、“もっちゃん”こと茂木(山中崇)が両親殺害事件の真犯人であることを示しているとは、すぐに結びつけられなかった。両親を亡くしてから、誰よりも近くにいてくれた人が相手だけに、稔にとってそれはあまりにもつらい事実だった。
両親が殺害されたとき、辛島金属工場で起こった火災に巻き込まれたというもっちゃんのアリバイも、辛島夫妻と共謀すれば簡単に覆すことが可能だった。もっちゃんが犯人ではないという証拠は、もはや火傷の痕しかない。金属火傷が今も残っていれば、火事に巻き込まれたというアリバイは嘘ではないとわかる。でも、その火傷がアリバイ工作のために故意に付けられたものであったら……。
兄弟は意を決して、もっちゃんを銭湯に誘う。その背中には、金属火傷の特徴である白い斑点はなかった。真犯人はもっちゃん。これはもう憶測ではない。受け入れなくてはならない事実だった。
「どっかで笑ってるかもしれない。そんなことを考えたら、うまく眠れないんだよ」そう真は犯人への恨みを口にしていたことがあった。だが、大切な人を奪った真犯人は、目の前で自分たちを笑顔にしてくれたその人だったのだ――。