中村アン「昔よりポジティブでいられている実感がある」 40代を目前にした“もがき”の消失

 高橋一生が主演を務める“転生ヒューマンドラマ”『リボーン ~最後のヒーロー~』(テレビ朝日系)。高橋演じる主人公・根尾光誠が“転生”した野本英人の婚約者であり、物語の鍵を握るヒロイン・池谷更紗を中村アンが演じている。『こんばんは、朝山家です。』(ABCテレビ・テレビ朝日系)での“キレる妻”役も記憶に新しい中村が、今作では一転、“一途に思い続ける幼なじみ”というナチュラルな役どころに挑戦。現場での高橋とのセッションや、40代を目前にした自身の心境の変化について、話を聞いた。

“削ぎ落とす”ことを意識した池谷更紗の役づくり

ーー『こんばんは、朝山家です。』での挑戦的な役を経て、今回はヒロインとしての出演ですね。心境はいかがですか?

中村アン(以下、中村):『こんばんは、朝山家です。』はとても大変な役でしたが、新しい自分に出会えた実りある経験でした。実はヒロインという立ち位置はあまり経験がないので、まだ慣れないというか(笑)。そこまで意識しすぎずに現場に立っています。私のいる「商店街チーム」のシーンは、すごく温かくて、懐かしいホームドラマのような空気感なんです。

ーー何者かに殺されたIT社長が14年前の世界で借金まみれの下町商店街の青年に転生する、という設定だけを聞くとシリアスな物語かと思いましたが、意外とコメディ要素も強いですよね。

中村:そうなんです。実はそこが大きな見どころで。緊迫感というよりは、掛け合いの面白さや温かさが魅力。私が演じる更紗は、かつては画家を夢見ていましたが、経済的な理由で今は家業の印刷工場を手伝っている女性です。今回はとにかく“削ぎ落とす”ことを意識して、飾らず、ナチュラルなかわいさを出せればいいなと思って演じています。

ーー不慮の事故に遭い心肺停止になってしまった婚約者が別人として転生するーーという数奇な運命に翻弄される役どころです。更紗を演じる上で大切にしていることは?

中村:更紗はとにかく英人のことが大好きなんです(笑)。プロフィールに「一途に思い続ける」とあったので、その軸を貫こうと。彼がいなくなって、見た目が同じだけど中身が違う……という状況は、深く考えすぎると混乱してしまいますが、一生(高橋)さんの表情や細やかなお芝居が、更紗の心情を自然と引き出してくださる。一生さんの胸を借りて、そこに乗っからせていただいている感覚です。

ーー現場では、過去と現在が入り混じる複雑な構成について、キャスト同士でよくディスカッションされているそうですね。

中村:はい。何年前のシーンなのか、今の状況は何なのか……台本を読みながら「これはいつの何だ?」とみんなで混乱を共有しています(笑)。古着を混ぜた衣装や髪型で年代のニュアンスを出したりして。わからないまま進めず、温かい現場でみんなで一つひとつ確認しながら作り上げています。

ーー更紗というキャラクターに共感する部分はありますか?

中村:誰かを一途に思い続けるとか、大切な存在を守るという感覚は、私自身も好きなので、無理なく演じられています。これまではバリバリ働くキャリアウーマンや、恋にこじらせるような役が多かったのですが、日常生活の中で誰かと幸せに付き合っている、という設定は私にとってすごく新鮮なんです。一途すぎて少し様子が変に見えるかもしれないけれど(笑)、その真っ直ぐさは彼女の魅力だなと思います。

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