『リブート』鈴木亮平は一体“何人”を演じ分けているのか? 第3話までの疑問を徹底考察

 鈴木亮平が主演を務める日曜劇場『リブート』(TBS系)。第3話では、物語の焦点となっていた10億円の在処が早くも見つかった。さらにラストでは、死んだと思われていた儀堂(鈴木亮平)の生存を妻・麻友(黒木メイサ)が匂わせ、早瀬陸(松山ケンイチ)が儀堂へ“リブート”していることまで見抜くという、次回が気になりすぎる展開となった。

 しかし、放送予定だった2月8日は衆議院選挙の特番で休止となる。そこで、第3話までに明らかになった要素を踏まえて、現段階で考えられる事件の背景を考察してみたい。

 今作は、妻殺しの罪を着せられたパティシエ・早瀬陸が、自らの潔白を証明するため、警視庁の悪徳刑事・儀堂歩の顔に“顔を変える=リブート”し、真実を追う物語だ。

 問題の軸となっているのは、合六亘(北村有起哉)率いる「ゴーシックスコーポレーション」で発生した10億円強奪を巡る陰謀である。第3話では、その経緯と10億円の在処が一応の判明を見せた。

 ゴーシックスコーポレーションは、裏社会の金融機関「ダークバンカー」として暗躍しており、早瀬陸の妻・夏海(山口紗弥加)は、経理コンサルタントとして組織の経理を担当していた。夏海の仕事を引き継いだ幸後一香(戸田恵梨香)曰く、夏海は儀堂に金を横流ししつつ、自分でも使っていたという。

 そしてトクリュウから「日本で稼いだ10億円分の紙幣を海外の口座に送金してほしい」という依頼を受け、その現金を管理していたのが夏海だった。しかし、何者かに10億円が盗まれ、夏海も失踪。盗んだと思われた夏海が白骨遺体として見つかったことで、儀堂らに容疑がかかっている状況だ。

 第3話では、横領犯として追い詰められた海江田勇(酒向芳)の口から衝撃の事実が語られた。3年前に海江田と儀堂は、組織の金を管理していた夏海を利用して10億円を盗む計画を企てていたという。しかし実行直前に金は盗まれ、夏海も殺された。つまり海江田は、計画を知っていた儀堂こそが夏海を殺して金を奪った犯人だと主張し、凄んでみせたのだ。

 実際、儀堂名義で借りられていたトランクルームからは、手付かず(?)の10億円の札束と、血のついた夏海の免許証、スマホが見つかった。ただ、今回早瀬が10億円を見つけるまでの流れは、あまりにもとんとん拍子すぎる。

 まず、儀堂が失くしたというロッカーの鍵を部下・寺本恵土(中川大輔)があっさり渡し、パソコンのロック解除には一香が用意していた儀堂の指紋が使われた。当初から儀堂と一香は組んで早瀬を利用しているのだから予定通りとも言えるが、どこか回りくどい。儀堂が夏海を殺したと早瀬に信じ込ませるためなのか? そうなると寺本もグルの可能性が出てくる。しかし、もし一香が10億円を横領していたなら、速攻で妹の手術費に使うはずだ。それをしないということは、彼女は横領犯ではないのだろうか。あるいは警察側の人間の可能性もある。

 第3話では夏海の素性も明かされた。父に認知されないまま母と2人で貧しい幼少期を過ごし、高校在学中に母親は事故で他界。奨学金で大学に進学し簿記を学び、学生時代は水商売のバイトをしていたこと。公認会計士になったあとは様々な企業でコンサルタントを務め、冬橋航(永瀬廉)に協力してNPO法人を立ち上げたという。

 ここで気になるのが「事故」というワードだ。監察官の真北正親(伊藤英明)が、選挙違反などを捜査する捜査二課の刑事・土方悠里(愛希れいか)に対し、「妻がひき逃げ事故を起こし出世が望めなくなった」と語っていた。土方は儀堂と冬橋が接触しているのを知っており、合六と繋がりのある政治関係の情報を共有してほしいと接触してきていた。

 一方で、合六は衆議院議員の「真北弥一」という人物を訪れていた。おそらく真北正親と真北弥一は親子か婿養子の関係だと思われ、自ずと真北正親と合六の繋がりも見えてくる。年齢を考えると強引な推理だが、もし夏海の母を死なせたのが真北の妻だった場合、真北親子と合六のラインで事件を揉み消した可能性も考えられる。

 合六と絡んでいる真北弥一には、おそらく裏金疑惑があるはずだ。10億円横領事件は、事故をきっかけに真北弥一に恨みを持つ夏海が暗躍していた可能性もある。ただ10億円は二の次で、議員との繋がりを示す裏金の帳簿を盗み出したことで命を狙われたのかもしれない。また、儀堂も同じ目的で共謀していた線も考えられる。

 第1話で一香は儀堂について「合六組織への潜入捜査官」と言っていたが、第2話でそれは嘘だと白状した。とはいえ、儀堂が合六と繋がり、警察の情報をリークしているのは明らかだ。それにも関わらず真北があえて静観しているのは、合六と真北弥一の繋がりを儀堂に公にされるのを警戒しているからか。あるいは、逆にオリジナル儀堂と真北が手を組んでいるのか。この四角関係は非常に複雑だ。いずれにせよ、海外も巻き込むこれだけの裏組織は一つの事例で潰せるようなものではない。彼らの信用を失墜させ、政治家との関係を明るみにすることが儀堂たちの真の目的だと予想する。

 また、当初から囁かれているのが「夏海が一香にリブート説」だ。夏海の葬式で早瀬の息子・拓海(矢崎滉)を勇気づけた親のような仕草、早瀬夫妻を失ったハヤセ洋菓子店を心配して頻繁に通う行動、早瀬が妻に一途なことを聞いてどこか嬉しそうな表情など、夏海を匂わせる描写は数えきれない。そう思うと、妹の移植手術費を条件に一香の顔を貰ったという説が一番しっくりくる。これまで夫婦のエピソードで「ショートケーキは最初いちごのヘタの方から食べる」と仲良く話すシーンがあったが、次回予告では合六の“審判の部屋”で一香の前にショートケーキが置かれていた。彼女が夏海なのか、判断する展開がありそうだ。

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