大西信満、『ばけばけ』車夫役を「シェフ」と勘違い? 「今となっては笑い話ですね」

 NHK連続テレビ小説『ばけばけ』に出演中の大西信満のインタビューコメントが公開された。

 朝ドラ第113作目となる本作は、松江の没落士族の娘・小泉セツをモデルにした物語。外国人の夫、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と共に、「怪談」を愛し、急速に西洋化が進む明治の日本の中で埋もれてきた名も無き人々の心の物語に光をあて、代弁者として語り紡いだ夫婦の姿が描かれる。主人公・松野トキを連続テレビ小説初出演となる髙石あかり、トキの夫レフカダ・ヘブン役をトミー・バストウが演じる。

 大西が演じるのは、元武士でヘブン専属の人力車夫となる永見剣造。出演が決まった当初は、役柄を「明治時代の“シェフ”」だと勘違いしていたという。「おおよそ屋内で作業するシェフには見えませんし、国民的番組で拙い包丁さばきをお見せして朝からお目汚しするわけにもいきません」と悩み、マネージャーに確認してもらったところ「思った通り、車夫でした(笑)」と判明。当時の日焼けした容姿が役作りに活かせることに安堵したというエピソードを披露した。

 第15週からの途中参加となった撮影現場については、「『ばけばけ』では松野家の皆さんが温かく迎えてくださって、スムーズに世界観に入ることができました」と感謝。ヒロインの髙石を「尋常じゃない反射神経を持った、しなやかな猫みたいな人」、ヘブン役のバストウを「勉強家で知識欲も旺盛」と評し、共演を楽しんでいる様子を語った。

 人力車を引くシーンについては、「ロケが思いのほか大変でした」と苦労を吐露。「急勾配や砂利道、木の根が張ったでこぼこ道を走らないといけません」と肉体労働の過酷さを語りつつも、別の作品の役作りで足腰が鍛えられていたことが功を奏したという。また、「おトキさんやヘブン先生、錦織さんを実際に乗せて走るので怪我させないように常に安全を心掛けていないといけませんでした」と、キャストを乗せる責任感についても触れている。

 最後に大西は、「永見の限られた出番の中でこの先の展開に視聴者の皆さんが納得できるように、意識しながら演じています」とコメント。「台詞で説明はしないけれども、永見なりの思いやりや気遣いが人力車に乗せている姿からうっすらとにじみ、言語化できない温かい空気が視聴者の方に伝わればうれしいです」と、自身の演じる永見への思いを語った。

大西信満(永見剣造役)コメント

出演が決まった時の感想

最初にマネージャーから朝ドラの出演オファーがあると聞いた時は、残念だけど状況的に実現は難しいのではないかと思いました。というのも、明治時代の「シェフ」役と聞いたからです。小泉八雲の物語なら確かに専属シェフがいそうだと思いましたが、当時の自分は別の作品の役作りで頭は角刈り、顔は真っ黒に日焼けしていて。おおよそ屋内で作業するシェフには見えませんし、国民的番組で拙い包丁さばきをお見せして朝からお目汚しするわけにもいきません。付け焼き刃で料理の腕が劇的に向上するとも思えず、どうしたものかと悩みました。でも数日後にふと明治時代なら「シャフ」役ではないか?と思い浮かび、マネージャーに確認してもらったんです。思った通り、車夫でした(笑)。それなら日焼けしていてもできそうだと、俄然話が進んだわけです。今となっては笑い話ですね。

撮影現場の雰囲気

すでに人間関係が構築されている撮影現場に新参者として入っていくのは、どんな作品でも気が重いものです。けれど『ばけばけ』では松野家の皆さんが温かく迎えてくださって、スムーズに世界観に入ることができました。本当に感謝しています。永見の登場は第15週からなので、それまでの台本は読まずに放送で『ばけばけ』を見ていたのですが、一人一人が確実に画面の中で生きていて本当にすばらしいと思います。放送後に現場で「あのシーンよかったよね!」と話して盛り上がっています。
髙石あかりさんは尋常じゃない反射神経を持った、しなやかな猫みたいな人。共演していて楽しいです。トミーさんは勉強家で知識欲も旺盛。現場でよく古事成語や四字熟語の意味を聞かれます。

印象的だった撮影

ロケが思いのほか大変でした。セットの道は平坦ですが、ロケでは人力車を引いて急勾配や砂利道、木の根が張ったでこぼこ道を走らないといけません。肉体労働なので最初の何日かは太ももの筋肉痛がすごかったです。最初にお話ししたように別の作品の役作りがあり、去年の夏にたくさん歩いていたことが意図せず永見の役作りになりました。足腰が鍛えられていなかったら、人力車をスイスイと引けなかったと思います。そして、自分がどうこうよりも、おトキさんやヘブン先生、錦織さんを実際に乗せて走るので怪我させないように常に安全を心掛けていないといけませんでした。人力車は意外と高さもあるので、もし転倒したらと思うとヒヤヒヤしましたね。セットも狭いですから、人力車をぶつけてヘブン邸の門を壊さないように気をつけながらの撮影でした。

永見の見どころ、視聴者へのメッセージ

永見の限られた出番の中でこの先の展開に視聴者の皆さんが納得できるように、意識しながら演じています。車夫とはいえやはり人間同士、松野家の皆さんとの関係性もいつの間にかできあがっていくはずです。
劇中では描かれませんが、永見も元士族という設定です。彼も時代に職を奪われ、体が丈夫であればできる車夫を家業としたなら、その境遇だからこそ分かるおトキさんやヘブン先生の気持ちがあると思います。台詞で説明はしないけれども、永見なりの思いやりや気遣いが人力車に乗せている姿からうっすらとにじみ、言語化できない温かい空気が視聴者の方に伝わればうれしいです。

■放送情報
2025年度後期 NHK連続テレビ小説『ばけばけ』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00~8:15放送/毎週月曜~金曜12:45~13:00再放送
BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜8:15~9:30再放送
BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:髙石あかり、トミー・バストウ、吉沢亮、岡部たかし、池脇千鶴、小日向文世、寛一郎、円井わん、さとうほなみ、佐野史郎、北川景子、シャーロット・ケイト・フォックス
作:ふじきみつ彦
音楽:牛尾憲輔
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
制作統括:橋爪國臣
プロデューサー:田島彰洋、鈴木航、田中陽児、川野秀昭
演出:村橋直樹、泉並敬眞、松岡一史
写真提供=NHK

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