津田健次郎が2025年の映像界を席巻 『ロイヤルファミリー』『べらぼう』など大活躍の1年に
今や声優の枠に留まらず、実写ドラマや映画などでも精力的に活躍している津田健次郎。12月14日には競馬記者役で出演するドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』(TBS系)が最終回を迎え、大きな話題を呼んだばかりだ。
そこで本稿では2025年の締めくくりとして、津田がここ1年出演してきた作品について振り返ってみたい。
津田健次郎が考える、事件を“物語”として伝える意義 主演ドラマ『1995』に込めた思い
津田健次郎が主演を務めるドラマ『1995~地下鉄サリン事件30年 救命現場の声~』が、3月21日21時よりフジテレビ系で放送され…まず実写作品での活躍として注目すべきは、3月21日に放送された『1995~地下鉄サリン事件30年 救命現場の声~』(フジテレビ系)だろう。同作は津田にとって記念すべきドラマ初主演作となった。
「地下鉄サリン事件」をテーマにしたドキュメンタリードラマなのだが、そこで津田が演じたのは病院の救命救急センター長・剣木達彦役。医師役は専門用語と長ゼリフの多さから難易度が高いと言われているが、豊富な経験値で難なく芝居をこなしていた。それと同時に、声と表情の演技によって現場の緊迫感やモデル医の葛藤を伝えていたことも印象深い。
さらに『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK総合)において、大河ドラマデビューを果たしたことも話題を呼んだ。津田が演じたのはのちに戯作者・曲亭馬琴となる滝沢瑣吉役で、初登場時は25才の若者という設定だった。現在50代ながら20代の役を演じたことについて、クランクアップ時のコメントでは「まさか50歳をこえて20代の役をするとは思っておらず、しかも、それを『老け顔』というセリフだけで乗り越えようとする大河ドラマはすごいなと本当に思いました(笑)」と驚きを明かしていたが、この配役も“俳優・津田健次郎”への信頼があってこそではないだろうか。(※1)
また『ザ・ロイヤルファミリー』では、スポーツ紙記者・平良恒明役を熱演。佐藤浩市演じる馬主・山王耕造が率いる“チームロイヤル”を傍で見守る人物だが、要所でチームのピンチを救うために知識やコネを駆使するなど、物語に欠かせないピースとなっていた。ちなみに同役を演じるにあたり、津田は実際の競馬新聞記者に“逆取材”を重ねるなど、入念な役作りで臨んだという。(※2)
そのほか9月公開の映画『沈黙の艦隊 北極海大海戦』でも政治家・大滝淳役として出演し、「ハマリ役」として評価された。こうした活躍を見ると、唯一無二の声質だけでなく、役者としての演技力も証明しつつあることがよく分かるだろう。