『ばけばけ』恋のストーブ設置完了! リヨの猛アタックが揺らすヘブンとトキの“本心”
12月9日放送の『ばけばけ』(NHK総合)第52話では、江藤家にストーブが設置された。
ヘブン(トミー・バストウ)が松江を去ると聞いた松野家は頭を抱えていた。ヘブンがいなくなればトキ(髙石あかり)の給金20円がなくなり、借金の返済が滞ってしまう。「どげなるんじゃ」と司之介(岡部たかし)は取り乱し、フミ(池脇千鶴)もタエ(北川景子)への支払いができなくなると案じている。
そんな中、おもむろに口を開いた勘右衛門(小日向文世)は、「こうなったら、あの人に期待するほかなさそうじゃな」と提案する。「あの人」とはリヨ(北香那)のこと。ヘブンとリヨが結婚すれば、トキも女中を続けられるという算段だ。一家を挙げての応援が始まり、松野家の命運はリヨに託されることとなった。
浮かない表情のトキとは対照的に、リヨは張り切っていた。ヘブンへのアプローチは過熱する一方で、下校する彼をつけて城山稲荷で偶然を装いランデブー。判子屋でヘブンの印を作らせるなど、歓心を買うことも忘れない。「Feelingが本当にbetter、いやbest」「memorialな一日」とすっかり上機嫌のリヨだが、これはまだ序の口。本丸は江藤邸での快気祝いだった。
江藤邸では、ストーブの前から動かないヘブンの姿があった。やはり彼にとって寒さが大きな問題だ。父・江藤(佐野史郎)は、リヨに結婚を諦めさせようとするが、彼女は父の意に背いてヘブンに話を切りだす。記者の梶谷(岩崎う大)は、それがプロポーズだと知っていた。リヨの付き人である松浦(瀧沢修)が情報を漏らしていたのだ。
松野家のリヨに対する応援には凄まじいものがあったが、ストーカーじみた行動をとるリヨ自身も、周囲が見えなくなっていることは否めない。そうまでしてヘブンに執着する理由が、「好き」という感情以外にもあるのか気になるところだ。
トキが浮かない顔なのは、松野家の将来を案じているだけでなく、他にも理由がありそうだ。言葉が通じず、ぎこちない中にも、互いを日常の一部として受け入れているトキとヘブン。二人は工夫を凝らすことで、言葉を超えたコミュニケーションを成立させてきた。
ようやく良い関係で仕事ができるようになったのに、来年にはいなくなってしまう。そんな寂しさに加え、トキの中には個人的な愛着が芽生えていたのではないか。ヘブンもまた、トキと小谷のランデブーを気にしていた。少なくとも現段階で、互いを必要な存在として認識している2人。いつ自分たちの本心に気づくのか、じらされながら見守っていきたい。
■放送情報
2025年度後期 NHK連続テレビ小説『ばけばけ』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00~8:15放送/毎週月曜~金曜12:45~13:00再放送
NHK BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜8:15~9:30再放送
NHK BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:髙石あかり、トミー・バストウ、吉沢亮、岡部たかし、池脇千鶴、小日向文世、寛一郎、円井わん、さとうほなみ、佐野史郎、北川景子、シャーロット・ケイト・フォックス
作:ふじきみつ彦
音楽:牛尾憲輔
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
制作統括:橋爪國臣
プロデューサー:田島彰洋、鈴木航、田中陽児、川野秀昭
演出:村橋直樹、泉並敬眞、松岡一史
写真提供=NHK