板垣李光人がペリリュー島の戦地跡へ 特別番組『忘れ去られた戦争の真実』11月22日放送

 12月5日に公開される映画『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』にまつわる特別番組『80年間 時が止まった島“ペリリュー” 板垣李光人が見た…忘れ去られた戦争の真実』が、11月22日11時よりテレビ朝日で放送されることが決定した。

 終戦80年の節目である2025年に公開される本作は、太平洋戦争中、すでに日本の戦局が悪化していた昭和19年9月15日からはじまった「ペリリュー島の戦い」と、終戦を知らず2年間潜伏し、最後まで生き残った34人の兵士たちを描いたアニメーション映画。『ヤングアニマル』(白泉社)で連載され、第46回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した武田による同名漫画が原作となる。心優しい漫画家志望の主人公・田丸均役で板垣が主演を務め、田丸の頼れる相棒・吉敷佳助を中村倫也が演じる。また、主題歌「奇跡のようなこ と」は、女優だけでなく歌手としても活躍する上白石萌音が担当する。

 本作の主演声優を務める板垣が、アフレコを行う前に、物語の舞台であるペリリュー島を実際に訪問した。東京から約7時間で向かうことができるペリリュー島。現在の人口は約470人、面積約13k㎡のこの小さな島は、80年前、太平洋戦争の激戦地となり、多くの人が命を落とした場所である。日本軍約10000人に対し、米軍は40000人以上で上陸。最後まで生き残った日本軍はわずか34人という壮絶な戦いの爪痕が、今もなお島全体に生々しく残っている。

 「80年間時が止まった島」と呼ばれる現地に降り立った板垣は、多くの日本兵が生活し、そして亡くなった千人洞窟を訪れた。当時の人々が感じたであろう実際の暑さ、狭さ、暗さを肌で感じ、「本当に壮絶だったんだな」とコメント。洞窟内には、当時の瓶や酸素ボンベ、硯(すずり)などがそのまま残されており、板垣は見つけたカニを前に「当時はこのカニが大切な食糧源だったのだな」と、そこで生きた人々に深く想いを馳せた。

 あわせて公開された写真にもある、砲撃で天井が抜け落ちた日本軍司令部跡では、トイレや浴槽といった生活の痕跡も色濃く残っている。米軍が最初に上陸し、激しい戦いで砂浜が血に染まったオレンジビーチでは、当時の日本兵と自身が同年代であることに触れ、「今自分が立っている場所と同じ位置から日本兵が同じ景色を見ていたかもしれない」と静かに語った。

 当時の生活が色濃く残るペリリュー島の跡地を巡る中で板垣は、戦争が「これまでのように物語の中のものではなく、ノンフィクションとして感じる」と、その重みを噛みしめていた。

 現地では、パラオ共和国の観光大臣、ニライべラス・メトゥールとも対談。大臣は、親日的なパラオの現状と日本との美しい関係性を知ってほしいと語った。

 そして、これから当時の日本兵・田丸均を演じる板垣に対し、「現代において戦争の話は、人が語り継ぐよりもメディアからの影響力が強い。映画を通じて、戦争が与えがちなネガティブで暗いイメージだけでなく、明るいパラオのこと、日本との関係性、そして若い人へ平和のありがたさを伝えてほしい」と期待を寄せ、板垣も大きく頷いた。ペリリュー島への訪問を終えた板垣は、「一層、戦争を起こしてはいけないと感じた」と強く語った。

 また、『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』のデザインを使用した記念切手がパラオ独立記念日に発行されることが決定。スランゲル・S・ウィップス・ジュニア大統領のイニシアティブのもと、パラオ郵政局は、2026年10月1日の第32回独立記念日に際して、日本とパラオの友好関係強化の一環として、記念切手を発行する。本記念切手には、『ペリリュー-楽園のゲルニカ-』の映画ポスターデザインが用いられる。なお、今年度は日本からパラオへの直行便の飛行機も約7年ぶりに再開された。

■放送情報
『80年間 時が止まった島“ペリリュー” 板垣李光人が見た…忘れ去られた戦争の真実』
テレビ朝日にて、11月22日(土)11:00〜11:30放送
※ローカル各局でも日時別で放送予定、詳細は公式サイトにて
公式サイト:https://peleliu-movie.jp/news/update/11181500.html

■記念切手概要
発売日:2026年10月1日(木)
詳細:パラオ郵政局(https://www.palau.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html)

■公開情報
『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』
12月5日(金)全国公開
キャスト:板垣李光人、中村倫也、天野宏郷、藤井雄太、茂木たかまさ、三上瑛士
原作:武田一義『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』(白泉社・ヤングアニマルコミックス)監督:久慈悟郎
脚本:西村ジュンジ・武田一義
キャラクターデザイン・総作画監督:中森良治
プロップデザイン:岩畑剛一、鈴木典孝
メカニックデザイン:神菊薫
美術設定:中島美佳、猿谷勝己(スタジオMAO)
コンセプトボード:益城貴昌、竹田悠介(Bamboo)
美術監督:岩谷邦子、加藤浩、坂上裕文(ととにゃん)
色彩設計:渡辺亜紀、長谷川一美(スタジオ・トイズ)
撮影監督:五十嵐慎一(スタジオトゥインクル)
3DCG監督:中野哲也(GEMBA)、髙橋慎一郎(STUDIOカチューシャ)
編集:小島俊彦(岡安プロモーション)
考証:鈴木貴昭
音響監督:横田知加子
音響制作:HALF H•P STUDIO
音楽:川井憲次
制作:シンエイ動画 × 冨嶽
配給:東映
©武田一義・白泉社/2025「ペリリュー ー楽園のゲルニカー」製作委員会
公式サイト:https://peleliu-movie.jp/
公式X(旧Twitter):@peleliu_movie
公式Instagram:peleliu_movie
公式TikTok:@peleliu_movie

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