志尊淳「好きすぎて窒息しそうなんだけど」の破壊力 『グラスハート』での“ツンデレ”に沼る

 配信から約1カ月が経過してもなお、Netflixシリーズ『グラスハート』についての興奮冷めやらぬ感想がSNSで流れてくる。その度に共感する。このドラマは観終わったら語らずにはいられない作品なのだ。

 本作は、1993年から現在まで書き継がれてきた若木未生による同名ライトノベルシリーズを実写化したもの。もともと原作のファンだった主演の佐藤健が自らNetflixに企画を持ち込み、実現した肝いりの作品だ。孤高の天才音楽家・藤谷直季(佐藤健)率いる4人組バンド・TENBLANKが、幾多の試練を乗り越えてスターダムを駆け上がっていくさまが描かれている。

 RADWIMPSの野田洋次郎やONE OK ROCKのTakaを筆頭に名だたるアーティストたちが提供した楽曲、一年以上前から楽器練習に励んだ俳優陣の演奏、柿本ケンサク監督の演出が結集したライブシーンは圧巻の一言。友情や恋、嫉妬が複雑に交錯する人間模様も非常に見応えがある。

 だが、それらに熱中させられるのは、物語を動かす登場人物に魅力があればこそ。佐藤が「『グラスハート』以上に登場人物が魅力的な作品はなかった」と語るように、本作の登場人物は一人の取りこぼしもなく魅力的で、「推しキャラは誰か」で語り始めたら止まらなくなることは必至だ。どのキャラにも沼にハマる要素があるのだが、特に罪深いのは志尊淳演じるキーボード担当・坂本一至。この作品で志尊のファンになった人も多いのではないだろうか。

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