松本潤が考える“日曜日のドラマ”だからこそ届けたい思い 座長として大事にする“対話”も

松本潤が“対話”のために大事にしていること

――現場では松本さんの存在が皆を活気づけている、というお話も出ています。座長として意識されていることはありますか?

松本: これは本作に限らずですが、主演として作品に参加させてもらうときは、なるべく周りの方々を巻き込むことを意識しています。誰かと二人だけで話すのではなく、近くにいる人にも話を振ってみたり、みんなで一つのことについて話したり。お芝居の相談をするときも、できるだけ周りにいる人たちに聞こえるように話して、情報を共有しやすいように心がけています。作品はみんなで作っていくものなので、そのための環境作りができたら、と常に考えています。

――本作は「対話」が非常に重要ですが、松本さんご自身のキャリアの中で、対話を通して何かが大きく変わった経験はありますか?

松本: 長く付き合っている友人でも、自分が思っているイメージと相手の現状がずれてくる瞬間ってあると思うんです。だから、久々に会ったときには「今、何にハマっているの?」とか「何が楽しくて、何が嫌だと感じている?」とか、そういうことをキャッチアップするようにしています。それが自分にとってすごく刺激になるし、普段の生活では得られない感情や情報に出会える。そういう時間はとても面白いなと感じます。

――もし周りに悩みを抱えている人がいたら、松本さんならどうしますか?

松本: どうやら僕はせっかちらしいんですよ(笑)。なので、人が悩んでいると聞くと、すぐに「どうにか解決したい」という思考が働いてしまう。でも、必ずしも相手はそれを求めていない、ということも経験上学んできました。だから今は、まず「そうなんだ」と聞く姿勢を心がけています。自分自身も、悩んでいることを口に出して、それを自分の耳で聞くことで考えが整理されることがよくあるので。もちろん、求められたらアドバイスはしますが、求められた以上のことは返さないようにしています。

――改めて、本作の見どころを教えてください。

松本: このドラマは、病気を治療するということがメインではなく、「疾患だけでは解決できない問題に、医師としてどう向き合うか」という物語になっています。特に序盤のエピソードは、総合診療科が何をやっているのかということを描く上で非常に重要なストーリーになっています。派手な手術シーンなどがあるわけではありませんが、このドラマが目指す「心温まるヒューマン医療エンターテインメント」という方向にしっかり進んでいると思います。

――日曜劇場という枠で放送されることへの思いはありますか?

松本:以前『99.9 -刑事専門弁護士-』(TBS系)をやったときも、「明日から月曜日が始まる前に、暗い気持ちにはなりたくないよね」とみんなで話した結果、あの作品が生まれました。今回も、ご覧になってくれた人の心がちょっと温かくなったり、軽くなったりするような、そんな作用のあるドラマをお届けできたらと思っています。

日曜劇場「19番目のカルテ」

富士屋カツヒトによる連載漫画『19番目のカルテ 徳重晃の問診』を原作に、坪田文が脚本を手掛けるヒューマン医療エンターテインメント。松本潤がキャリア30年目にして初となる医師役に挑む。

■放送情報
日曜劇場『19番目のカルテ』
TBS系にて、毎週日曜21:00〜21:54放送
出演:松本潤、小芝風花、新田真剣佑、清水尋也、岡崎体育、池谷のぶえ、本多力、松井遥南、ファーストサマーウイカ、津田寛治、池田成志、生瀬勝久、木村佳乃、田中泯
原作:富士屋カツヒト『19番目のカルテ 徳重晃の問診』(ゼノンコミックス/コアミックス)
脚本:坪田文
プロデューサー:岩崎愛奈
企画:益田千愛
協力プロデューサー:相羽めぐみ
演出:青山貴洋、棚澤孝義、泉正英
編成:吉藤芽衣、髙田脩
©︎TBSスパークル/TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/19karte_tbs/
公式X(旧Twitter):@19karte_tbs
公式Instagram:19karte_tbs
公式TikTok:@19karte_tbs

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