TVアニメ『よふかしのうた Season2』先行上映イベントが6月14日に東京・ユナイテッド・シネマ豊洲で開催された。

　累計発行部数530万部（電子含む）を突破したコトヤマによる人気コミックスをアニメ化した本作。夜に眠れない日々が続いている不登校中の夜守コウは、ある日、吸血鬼の七草ナズナと出会う。夜に、そしてナズナに魅了されていくコウは、彼女に「俺を吸血鬼にしてください」と頼む。吸血鬼になることへの戸惑いを乗り越え、ナズナを“好き”になることを決めたコウと、コウに“惚れさせる”決意をしたナズナ。そんな彼らに吸血鬼を殺そうと企む探偵・鶯餡子の手が、すぐそこまで迫る。コウ、ナズナ、餡子……楽しい「よふかし」では終わらない、新たな“夜”がはじまる。

　TVアニメ『よふかしのうた Season2』第1話～第3話の上映後に行われた舞台挨拶には、夜守コウ役の佐藤元、七草ナズナ役の雨宮天が登壇。作品に関するトークを展開した。

　フジテレビの生田竜聖アナウンサーの司会のもと、イベントは進行。雨宮はナズナをイメージした髪型で登場し、会場からは大きな拍手が上がった。

　開口一番「みなさんに観ていただけて嬉しいです」と喜びを爆発させるふたり。コウはナズナを好きになる、ナズナはコウを惚れさせる決意をしたSeason1。演じる上で意識したことを問われると、佐藤は「Season1ではみんなで楽しむことについてフォーカスされていたと思うのですが、Season2は未来への不安、過去への後悔など、鬱屈としたものとどう向き合うか？　一緒に考えるために寄り添うような物語になっていると思いました。ですので、コウ君が『自分は何をしたいのか？』『恋って何？』と、自分の本音を探しに行くように意識して演じました」とコメント。雨宮は「Season2では登場人物の掘り下げが行われ、ナズナちゃんの過去も描かれていくのですが、それに伴いシリアスなシーンも増えていまして。その分ギャグシーンも振り切れているので、落差がうまくつくように演じました。とくに病院でのシーンはSeason1に輪をかけて生き生きと演じられたと思います」と語った。

　第3話までのオススメシーンを聞かれると、佐藤は「第1話でコウ君とナズナちゃんが距離を縮めていくのを吸血鬼たちが冷やかすシーンです。『よふかしのうた』が始まったなと思いました（笑）」と話し、雨宮は「病院のシーンがとにかく楽しくて。ナズナちゃんがとにかくお化けが苦手で、コウ君に自然にしがみつくシーンではアドリブがし放題だと思いました（笑）。自分が演じておいてなんですが、あのシーンのナズナちゃん、本当にかわいいんですよね。ぜひ本放送でも楽しんでいただきたいです」と紹介した。

　またアフレコ現場について、雨宮は「Season1はコロナ禍で大人数での収録ができず、佐藤さんとふたりだけで録る機会も多かったので、Season2はみんなでアフレコできて嬉しかったです」と振り返り、佐藤も「これだけの人数だったので、最初のころの収録は緊張しました」と収録環境の変化について語った。「眷属（けんぞく）になるなら誰？」という究極の（？）質問には、ふたりとも「本田カブラ」と即答。佐藤は「僕、お姉さんに弱いんですよね……」と客席を笑わせつつ、「Season1とは彼女の印象が変わっていると思うので、楽しみにしていてください！」とオススメしていた。

　作品タイトルにちなんだ「夜更かしすることはありますか？」という質問には、佐藤が「お酒を飲んだ後、夜の空気を浴びに外に出ることがあります。大好きなCreepy Nutsの曲を聴きながら散歩し、帰ってまたお酒を飲むのが最高です！」と答えると、雨宮もお酒の話題に乗っかり「ハッピーな酔い方をすると、『人類みな友達』のような感覚になるんですよね（笑）」と話し、笑いを誘った。また「吸血鬼になってしまった場合、弱点になりそうな大切なものを教えてください」という質問には、佐藤は「おばあちゃんの手作りペンケースときんちゃく袋」と回答。「声優になった時に作ってもらい、今でも大事に使っている」そうで、一方の雨宮は「『ドラえもん』に出てくるひみつ道具『アンキパン』の形をしたクッション」と回答。「これがないと寝られないので、ライブやイベント出演のためにホテルに泊まるときも活用しています！」とコメントした。

　続いて、本作にとって欠かせない「吸血シーン」について。雨宮は「歯のコンディションや唇の合わせ方で音が変わったり、繊細な作業が求められるんです」と演技の難しさを紹介しつつ、「今回は我ながらきれいに出せたと思います！」と胸を張った。一方「吸われる側」の佐藤は「血を吸われる痛みはあるものの、同時に感情の発現もあるんですよね。ちょうどいい塩梅（あんばい）の声を探しています」とコメント。ちなみにアフレコ中のディレクションで「ちょっとエッチな声だね（笑）」と言われ、演技を修正したこともあるそうだ。

　ここで、Season1に続いてオープニングテーマ「Mirage」を担当するCreepyNutsからのビデオメッセージが紹介された。「後悔を残した大人たちが右往左往するようなストーリーが、自分たちにも通じるな、と感じました。作品とリンクした楽曲に仕上がったと思います」というメッセージに大きな拍手が贈られた。

　最後は、キャストのふたりがオーディエンスに向け、「完成した映像を観たとき『早くみんなにも観てほしい』と思いました。第4話以降もすごいことになっていますので、楽しみにしていてください！」（雨宮天）、「各キャラクターを掘り下げつつ、吸血鬼たち同士のかかわりも魅力的に描かれています。金曜日の23時30分という最高の時間にオンエアされるということで、皆さんと一緒に楽しい夜を送りたいです！」（佐藤元）とメッセージを送った。

■放送情報
TVアニメ『よふかしのうた Season2』
フジテレビ系にて、7月4日（金）スタート 毎週金曜23:30～24:00放送
キャスト：佐藤元（夜守コウ役）、雨宮天（七草ナズナ役）、花守ゆみり（朝井アキラ役）、戸松遥（桔梗セリ役）、喜多村英梨（平田ニコ役）、伊藤静（本田カブラ役）、大空直美（小繁縷ミドリ役）、和氣あず未（蘿蔔ハツカ役）、小野賢章（夕真昼役）、吉野裕行（秋山昭人役）、沢城みゆき（鶯餡子役）、佐藤利奈（星見キク役）、内田真礼（七草ハル役）
原作：コトヤマ『よふかしのうた』（小学館『少年サンデーコミックス』刊）
監督：板村智幸
副監督：滝沢いづみ、三好なお
脚本：横手美智子
キャラクターデザイン：佐川遥
音楽：出羽良彰
美術監督：内藤健
色彩設計：きつかわあさみ
色彩設計補佐：橋上あきら
撮影監督：土本優貴
編集：榎田美咲
音響監督：木村絵理子
オープニングテーマ：Creepy Nuts『Mirage』（Sony Music Labels Inc.）
アニメーション制作：ライデンフィルム
©2025コトヤマ・小学館／「よふかしのうた」製作委員会
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