『でっちあげ』キタニタツヤの主題歌入り予告公開 綾野剛、亀梨和也らの新場面写真も

 6月27日に公開される綾野剛主演映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』の主題歌をキタニタツヤが担当することが決定。あわせて主題歌入り新予告と新場面写真が公開された。

 本作は、第6回新潮ドキュメント賞を受賞した、福田ますみのルポルタージュ『でっちあげ福岡「殺人教師」事件の真相』(新潮文庫刊)を映画化するもの。題材となっているのは、20年前、日本で初めて教師による児童への虐めが認定された体罰事件。報道をきっかけに、担当教輸は“史上最悪の殺人教師”と呼ばれ、停職処分に。さらに事件は民事裁判へと発展し、児童側を擁護する550人の大弁護団が結成された。しかし、法廷は担当教諭の完全否認から幕を開けるのであった。

 監督を務めるのは、『悪の教典』『初恋』『怪物の木こり』などの三池崇史。主人公で、小学校教諭の薮下誠一を演じる綾野は、2009年の映画『クローズ ZERO II』以来、16年ぶりとなる三池組となる。そのほか共演には柴咲コウ、亀梨和也、木村文乃、光石研、北村一輝、小林薫が名を連ねた。

 本作の主題歌が、キタニタツヤの書き下ろし新曲「なくしもの」に決定。この楽曲は、“何を失くしたのかさえもわからなくてけれど大事にしてたことは憶えていて”という歌詞が表現するように、追い詰められた状況の中にいてもなお、かすかな希望を手繰り寄せようとする想いを描いている。

 キタニは楽曲について、「他者に奪われ壊され摩耗した人間が、全てを取り戻せないことを知っていてなお、再び他者を信じ手をとって立ち上がる。そういう強さは美しいなとこの作品を観て感じ、それを詞とメロディに込めました」と想いを語っている。

 また、主演の綾野は「キタニさんがこの作品にとても誠実に向き合ってくれて、(この楽曲は)”最後の最大の共演者”だなと思いました。歌詞がいい意味で散らばっていて、必死に手繰り寄せている感じがしました。それは、薮下や律子さん、あの世界を生きている人たち全員共通することなのかもしれないと。とても深い部分で音楽を感じられて、本当に感謝しています」とコメントを寄せた。柴咲も「人間のモヤモヤしている部分を彷彿とさせられました。映画と同化していて、締めくくりに相応しい楽曲だと思いました」と述べている。

映画『でっちあげ』主題歌入り予告

 そんな主題歌の一部を聴くことができる新予告では、教え子・氷室拓翔(三浦綺羅)に“体罰”をしたとして告発された教師・薮下誠一(綾野剛)が追い詰められていく姿が、より切実に、より濃密に描き出されている。

 拓翔のランドセルを乱暴に投げつける薮下、涙を溜めながら怪我をした拓翔に寄り添う律子(柴咲コウ)、薮下に謝罪を強制する校長・段田重春(光石研)と教頭・都築敏明(大倉孝二)、薮下の元へ取材に訪れる鳴海三千彦(亀梨和也)。実名報道をきっかけにメディアの過激さが増す中、薮下は自身の無実の主張を続け、律子は薮下の体罰を認めてもらうべく裁判に乗り出す。さらに、両者の弁護士・大和紀夫(北村一輝)と湯上谷年雄(小林薫)も加わり、息つく間もなくストーリーが展開する。そこに重なるのが、キタニの力強くも澄んだ歌声。自分を見失うほどの喪失感を抱えながらも生きる意味を探し続ける歌詞と儚く切ないメロディとともに、薮下、律子、鳴海、それぞれの想いが叫ばれていく。

 あわせて、薮下が教室で拓翔ににじり寄る様子や一転して夕日を背に涙ぐむ姿、虚ろな目で前を見つめる律子や薮下との初対面を控えた鳴海を写し出した新場面写真も公開された。

キタニタツヤ(主題歌担当)コメント

他者に奪われ壊され摩耗した人間が、全てを取り戻せないことを知っていてなお、再び他者を信じ手をとって立ち上がる。
そういう強さは美しいなとこの作品を観て感じ、それを詞とメロディに込めました。

■公開情報
『でっちあげ 〜殺人教師と呼ばれた男』
6月27日(金)全国公開
出演:綾野剛、柴咲コウ、亀梨和也、大倉孝二、小澤征悦、髙嶋政宏、迫田孝也、安藤玉恵、 美村里江、峯村リエ、東野絢香、飯田基祐、三浦綺羅、木村文乃、光石研、北村一輝、
小林薫
監督:三池崇史
原作:福田ますみ『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』(新潮文庫刊)
脚本:森ハヤシ
音楽:遠藤浩二
主題歌:キタニタツヤ「なくしもの」(Sony Music Labels Inc.)
制作プロダクション:東映東京撮影所、OLM
制作協力:楽映舎
配給:東映
©2025「でっちあげ」製作委員会
公式サイト:detchiagemovie.jp
公式X(旧Twitter):@detchiagemovie

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