愛美：目まぐるしく変化があったこの時期を踏まえて動きだしたのが、MyGO!!!!!とAve Mujicaなんだと思います。時代の変化に合わせて走ってるというか、たとえばMyGO!!!!!やAve Mujicaは、それぞれのX（旧Twitter）が動いていたり、ライブ頻度がかなり高いのも印象的です。他のバンドも含めてですが、アニメ・ゲームコンテンツでこんなに頻繁にライブをやることって当たり前なことではなくて、これが新しい時代の声優によるメディアミックスのあり方の1つなのかなと思いました。「フットワークの軽さ」がかなり求められている気がします。特にMyGO!!!!!やAve Mujicaは一つのバンド、一つのアーティストとして動いている部分が強い感じがします。

——それも『BanG Dream!』の世界観がすでにしっかり出来上がっていたからこそできる動きなのかもしれません。

愛美： その2バンドは今アニメもやっていて凄く大変な時期だと思います。頑張り時だとは思うのですが、美味しいものをたくさん食べて、たくさん寝られていたらいいなと思います。

——ちなみに、アニメの『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』（2023）が流行りはじめたころから「大ガールズバンド時代」というワードがちょっとしたミームになっていて、同ジャンルのプロジェクトに対してよく使われていますよね。でもこれ元々は『BanG Dream!』の用語なので、愛美さんがいなかったら今の状況もありえなかったくらいに思っているのですが、ご本人はどう感じているのかな……と。

愛美：他の作品でもいろいろなバンドができて、「みんなすごいなぁ」と思いながらみています（笑）。

——でも愛美さんがまさにその先駆け的な存在なわけですよね。

愛美：不思議なんですよね。そう言っていただけることも結構多いんですが、私はすごくもがきながら、苦労しながらやってきたから、「みんなはどうやって乗り越えてるんだろう」と思っていて。なんなら今現在も、ギターも歌も苦戦しているので、かっこよくパフォーマンスをしているみんなを見て本当に尊敬しています。みんながいたから10年やってこれたと感じているので、みんなで作り上げた時代だなと思っています。

『BanG Dream!』10周年への意気込み

——2025年は日本武道館でのライブも控えています。10周年を迎えての意気込みを聞かせてください。

愛美：武道館ライブはみんなに「ポピパを好きでいてよかったな」と思ってもらえるようなものにしたいですし、自分たちにとっても「最高のライブだった」と言えるようなライブにしたいです。今までのライブは、時間が経ってから映像で観返すと「この時頑張ってたな」とか思えることもあるんですが、終わった直後は「あそこミスっちゃった……」とか「あそこもっと上手くできたよな」とか、改善点がどんどん出てくることも多くて。でも今回は真っ先に「超楽しかった！」とか「最高だった！」と言えるようなライブにしたい。

——10年間そうやって継続させることは本当にすごいことだと思いますが、演者としては毎回パフォーマンスを更新させるモチベーションやライブへの向き合い方について、どう考えていますか？

愛美：うーん、たぶん、正解がないというか、楽器の演奏やバンドのパフォーマンスは永遠に上手くなり続けることができて、終わりがない。私的にはやりたいことは無限にあって、でもそれが毎回ライブでできるわけではないので、常にまだまだ何かを試したい気持ちがあるんですね。ポピパのメンバーもみんな責任感がすごく強いし、エンターテインメントが好きな人たちだから、ずっと「もっといいものにしたい」というアイデアが尽きないのかなと思います。あとは、あくまでも私たち演者も一つの職業であって、自分たちではコントロールできない力も働いているのがモチベーションになっているのかな。ライブの頻度にしても自分たちだけで決められるわけではなくて、プロジェクトとして求められることと、演者にある程度委ねてくれる余白がぶつかり合って、それが良いバランスで続いているのかなと思いました。

愛美にとっての「キラキラドキドキ」

——愛美さんにとって「キラキラドキドキ」とは何でしょうか？

愛美：私にとって「キラキラドキドキ」とは……!?　香澄が「キラキラドキドキ」を探しはじめたところから物語が始まっているというのもあるんですけど、『BanG Dream!』にはお客さんも含めていろいろな人の希望や期待がこのプロジェクトに乗っかっていて。いろいろな人が叶えたかった夢、叶えたい願い、そういうものが積み重なったからこそ10年も続いたんだと思います。その想いがある限りはこれからも大丈夫だと思っているので、だから「キラキラドキドキ」は「最高の道標」と言いますか……。最高の未来に連れていってくれる道標だなと。

——ありがとうございます。これからの『BanG Dream!』も応援しています。

愛美：ありがとうございます！

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3月14日（金）