『嘘解きレトリック』松本穂香の“嘘を見抜く力”以上の強み 左右馬×鹿乃子の急接近に期待
親同士の諍いに心を痛めるタロの姿に、鹿乃子の胸は締め付けられる。どちらにも非がないからこそ、状況はより一層複雑になっていくばかり。もしかして自分には嘘が聞こえなくなってしまったのではないか。街に溢れる嘘を見分けられないという恐怖が、鹿乃子の心を揺さぶっていた。
鹿乃子は、自分の言葉を疑うことなく耳を傾ける左右馬に不安を募らせる。
「どうして私の話を、嘘かもしれないと疑わないんですか？」
左右馬は答える。人は誰しも、嘘と真実を完全に見分けることはできない。だからこそ、時に傷つくことを覚悟して、誰かを、何かを信じる勇気が必要なのだと。相手の立場に立って考え、違う可能性も探る。それでも最後は、信じることから始めるしかない。とはいえ、嘘を見抜く力によって、これまで周囲からひどい言葉をさんざん浴びせられてきた鹿乃子にとって、誰かを「信じる」ことは容易なことではないはずだ。
それでも、後に寸借詐欺に遭遇した鹿乃子は、その手口を厳しく指摘しながらも、相手の嘘の中の親孝行への思いにも目を向けた。今回の万年筆のインク写りによる事件で誰も嘘をついていなかったように、ゆっくりと物事を紐解くと真実が見えてくることは多い。それは嘘も同じだ。決めつけではなく、揺れ動く正義に寄り添う優しさ。それこそが、嘘を見抜く力以上の、鹿乃子の本当の強みなのかもしれない。
左右馬と鹿乃子の間にある距離は、日々少しずつ確実に縮まっている。ドラマも次週第9話に突入ということで、お互いを理解していく2人の距離が“急接近”する瞬間が待ち遠しい。
■放送情報
『嘘解きレトリック』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00～21:54放送
出演：鈴鹿央士、松本穂香、味方良介、片山友希、大倉孝二、磯山さやか、今野浩喜、村川絵梨、櫻井淳子、杉本哲太、若村麻由美ほか
原作：都戸利津『嘘解きレトリック』（白泉社・花とゆめコミックス）
脚本：武石栞、村田こけし、大口幸子
演出：西谷弘、永山耕三、鈴木雅之
プロデュース：鈴木吉弘、狩野雄太
制作協力：AOI Pro.
制作・著作：フジテレビ
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