『おむすび』橋本環奈と仲里依紗がついに激突 物語は本質=“神戸のこと”へ踏み込む
外にもサングラスをかけて出かける歩だったが、伝説のギャルとして語り継がれている彼女を地元の人たちが見過ごすはずもなく、田舎の情報網で噂が一気に広まる。学校ではまたもや結の担任・松原(長谷川忍)がみんなの前で歩が帰ってきていることをバラしたため、“リサポン”こと理沙(田村芽実)も知ることに。そこから他のハギャレンメンバーにも連絡が行き渡り、彼女たちは歩に一目会おうと結の実家に押しかけてくる。いつもは誰に対してもとびきり明るい彼女たちが憧れのギャルを前に緊張し、大人しくなっている姿はとても愛らしい。
だが、そんな自分を慕ってくれる子たちに歩は冷たい態度で接する。糸島フェスでパラパラを披露し、ハギャレンが全盛期だった頃の勢いを取り戻そうとするルーリーこと瑠梨(みりちゃむ)に「ギャルとかもうやめなよ、ちょーダサいから」「ハギャレンって死ぬほど恥ずいからとっとと潰しちゃいな」と言い放つ歩。ショックを受けて言葉を失っているルーリーたちに代わって、歩に「それはひどくない?」と一言物申すのが結だ。
けれど、歩は反省するどころかお人よしな妹をこき下ろし、ついに堪忍袋の緒が切れた結はこれまでの不満を全てぶちまける。結が嫌いだったのはギャルじゃない。何が原因なのかはわからないが、散々好き勝手して周りに迷惑ばかりかける姉だった。だからこそ家族に心配をかけないようにいい子でいようとしてきたのに、そんな自分を否定され、一気に結の中に湧き上がってくる複雑な感情を橋本環奈の涙の演技で表現される。
一方で、結と歩は反発し合いながらも同じ傷を共有しているみたいだ。「辛かったのはお姉ちゃんだけやない。うちだって辛かった。苦しかった。悲しかった。神戸のことも、真紀ちゃんのことも」と言っていた結。事前に告知されていたように、“神戸のこと”とはおそらく阪神淡路大震災のことだろう。では、名前が出てきた“真紀ちゃん”とは一体誰のことなのか。最初の3週は結の身の回りで起きる日常的なエピソードが続いたが、いよいよ今週からは物語の本質に入っていきそうだ。
■放送情報
連続テレビ小説『おむすび』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00〜8:15放送/毎週月曜〜金曜12:45〜13:00再放送
BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜8:15〜9:30再放送
BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:橋本環奈、麻生久美子、北村有起哉、田村芽実、みりちゃむ、岡本夏美、谷藤海咲、緒形直人、キムラ緑子、磯村アメリほか
語り:リリー・フランキー
主題歌:B'z「イルミネーション」
脚本:根本ノンジ
制作統括:宇佐川隆史、真鍋斎
プロデューサー:管原浩
写真提供=NHK