『スカイキャッスル』『夫の家庭を壊すまで』『嗤う淑女』 夏ドラマで異彩放った“悪女”たち

 『嗤う淑女』(東海テレビ・フジテレビ系)は、“どんでん返しの帝王”と呼ばれるベストセラー作家・中山七里の同名小説のドラマ化作品で、内田理央がダークヒロイン・美智留を演じた。

 人生に悩む人をターゲットにコンサルタント業をしている美智留は、人々の欲望を残酷に操って、次々と破滅へと導いていく悪魔のような人物だ。美貌と、天才的な話術を使って、誰だろうと自分を信頼させ、意のままに操り、地獄へと陥れる。

 ある意味、ハッキリと“悪女”キャラだと言える役柄を、見事に演じきり、また新境地を開いた内田。この役を演じるのはチャレンジングだったと思うが、チャーミングな内田だからこそ、気づかないうちに操られてしまうという、稀代の美しき悪女を魅力的に表現できたのだろう。

 名誉、愛、承認欲求……さまざまな欲望が渦巻く夏ドラマの中でも、特に異彩を放っていた“悪女”たち。自らの目的のためには手段を選ばない彼女たちは、社会の“こうあるべき”という規範から外れた、自由で魅力的な女性にも見える。

 『スカイキャッスル』最終話では、いよいよ全ての真実が明かされるようだが、小雪が扮する九条の正体は、韓国版とは違う日本版ならではの、オリジナリティあふれる衝撃的なものかもしれない。九条は真の“悪女”なのか? それとも、何か重大な事情を抱えているのだろうか……。最終回で真実が明かされるのが待ちきれない。

■放送情報
『スカイキャッスル』
テレビ朝日系にて、毎週木曜21:00~21:54放送
出演:松下奈緒、木村文乃、比嘉愛未、高橋メアリージュン、小雪、田辺誠一、大谷亮平、鈴木浩介、本多力 ほか
原作:『SKYキャッスル』(SLL Joongang Co., Ltd)
脚本:橋本裕志
音楽:髙見優、信澤宣明、大隅知宇
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
ゼネラルプロデューサー:大江達樹(テレビ朝日)
プロデューサー:浜田壮瑛(テレビ朝日)、山形亮介(角川大映スタジオ)、河野美里(ホリプロ)
演出:田村直己(テレビ朝日)、中前勇児、星野和成
制作協力:角川大映スタジオ
制作著作:テレビ朝日
©テレビ朝日
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