『スカイキャッスル』原作からの変更点を振り返る 病院内での権力争いはややマイルドに
また、杏子にあたるノ・スンヘ(ユン・セア)は、大学院の博士課程を修了した才女で、夫・ミニョクからモラハラされているものの、しっかりした自分の考えを持つ専業主婦。それは日本版も同様だが、韓国版でスンヘは3人の子どもを持つ母親なので、ミニョクから子どもを守らなければならないのも3人分であるため、夫へのより強い対応が描かれている。特に、留学していたアメリカから帰国した長女と、ミニョクとのいざこざにおいては、スカッとするようなスンヘの決断が描かれているのが面白い。
ほかにも、病院内の出世争いは、オリジナル版の方が熾烈な描き方をされており、その辺りも日本版はマイルドになっている。英世にあたるカン・ジュンサン(チョン・ジュノ)が、恨みを買っていた患者に追い回された際に、患者に銃を突きつけるという不祥事を起こし、センター長の座を逃す事態になるなど、韓国版はより激しい描写が多いのが特徴だ。
日本版『スカイキャッスル』の最終章では、未久を屋上から突き落とした人物の正体や、受験コーディネーターの九条彩香(小雪)に関する“秘密”など、衝撃の事実が明かされると思われる。惜しくも、オリジナルから省略された要素はあるものの、紗英たちが直面する重要な展開は、日本版でも描かれてきたので、最終回までじっくりと見届けたい。
■放送情報
『スカイキャッスル』
テレビ朝日系にて、毎週木曜21:00~21:54放送
出演:松下奈緒、木村文乃、高橋メアリージュン、田辺誠一、鈴木浩介、本多力、大谷亮平、戸田菜穂、橋本じゅん、藤真利子、小野武彦、比嘉愛未、小雪
原作:『SKYキャッスル』(SLL Joongang Co., Ltd)
脚本:橋本裕志
音楽:髙見優、信澤宣明、大隅知宇
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
ゼネラルプロデューサー:大江達樹(テレビ朝日)
プロデューサー:浜田壮瑛(テレビ朝日)、山形亮介(角川大映スタジオ)、河野美里(ホリプロ)
演出:田村直己(テレビ朝日)、中前勇児、星野和成
音楽:髙見優、信澤宣明、大隅知宇
主題歌:iri「Swamp」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
テーマソング:milet「We All Lie」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
制作協力:角川大映スタジオ
制作著作:テレビ朝日
©テレビ朝日
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