木南晴夏、“一生続く”悩みを明かす 若手俳優たちに伝えた壁の乗り越え方

初挑戦のアクションは「想像以上に難しいことがたくさん」

——いよいよドラマも折り返しです。芹沢視点での今後の注目ポイントを教えてください。

木南:第5話で芹沢が初めてアクションに挑戦するシーンがあるんです。最初、“戦う”と聞いたときは「え、やったことないんですけど!」と言ってしまいましたね。そしたら、「ちょっと押したりするぐらいなんで全然大丈夫です!」と言われたんですけど、いざそのシーンになったらバリバリ戦っていました。「めちゃくちゃウソじゃん」と(笑)。自分的にはプレッシャーだったんですけど、無事に終わって、今はホッとしています。

――そんなやり取りがあったんですね(笑)。アクションシーンを実際にやってみていかがしたか?

木南:想像以上に難しいことがたくさんありました。練習は2回あったんですけど、最初は本当に基礎から学んで、次の練習までに動画を見ながら、撮影の合間もずっと動いてシミュレーションしていました。なのに2回目の練習で動きが変わっていて、「頑張って覚えたのに……」ということもありました(笑)。

――それは悔しいですね。アクションにはまた挑戦したいですか?

木南:やりたいなというよりかは、こういうときのために常に動ける体にしておくのがすごく大事だなと思いました。「ああ、もっと普段から動ける体にしておけばもっとカッコよくできたのに」という後悔も残ったので。

――3年0組には個性豊かな生徒が揃っています。木南さんから見て「この子、面白いな」と思う方はいますか?

木南:楓役の兼清萌々香さんがめっちゃおもしろいです。自分のことを「すごいギャルなんですよ」と言っていて。MEGUMIさんとかも一緒になって話していたんですけど、「見た目はそんなギャルじゃないよね」と私が言ったら、「でもマインドがギャルなんで」と返してきて(笑)。ドラマではあまり伝わらないかもしれませんが、すごくおもしろい子です。

――マインドがギャルっていいですね(笑)。演技の面で、生徒役の方から刺激を受けることはありますか?

木南:みんなとてもまっすぐお芝居をされているのが印象的です。しかも、瑠東監督が結構粘る方なので、回数を重ねるごとにすごくよくなっていっていて。短時間で成長している姿を見ると、すごく素敵だなと思います。

――生徒役同士の雰囲気はどうですか?

木南:やっぱりみんなライバルなんだなって。本人たちがどう思っているかは、わかりませんが、いい芝居をしている共演者を見て、「いや、負けてらんないっす」と言っている子もいたし。そういう気持ちになるのは素晴らしいなと思いました。

――そんな姿にご自身のキャリア初期の頃を重ねたりするものでしょうか?

木南:はい。泣かなきゃいけないわけではないんですけど、本作では涙を求められるシーンがすごく多くて。それが生徒さんたちのいいプレッシャーになっているんだろうなと感じています。今までの生徒さんの“泣き”の芝居を見て「やばい、次、俺だ」「私だ」と構えている感じを側から見て、「頑張れ!」と思っています。

――泣きの演技を控える生徒さんにアドバイスすることもあるのでしょうか?

木南:ちょうどこの前、「涙はただの形だから、気持ちが乗ってれば全然大丈夫だよ」とか「泣かなきゃいけないっていうプレッシャーは、今だけじゃなくて10年後、20年後、30年後も一生ついてくる悩みだし、私も今でもあるから今回涙が出なかったとしても、そんなの別に気にしなくていいよ」という話をしました。

――演技の相談に乗ることもあるんですね。

木南:そんなに多くはないですけどね。今の子たち、本当にお芝居が上手なので、別に相談に乗らなくても全然できてしまうんです。ただ、真面目に思い悩んじゃう子には、そう伝えました。自分自身も“泣き”の演技に関しては、今でも悩むので。

――木南さんでも悩むんですか?

木南:はい。やっぱり泣けなかったら、「このタイミングで泣きたかったのに」とか「こっちの目から出たほうがカメラ的によかったのに」と思ってしまいます。正直、自分自身は全然割り切れていないです。でも、恋愛相談と一緒で、人には言えるみたいな(笑)。自分もきっと同じことで悩むし、後悔するし、悔しい思いはするけれど、人には「別に気にしなくていいんだよ」と言えます。

——なるほど。ご自身の悩みとうまく付き合っているんですね。

木南:乗り越えても乗り越えても、また来る壁だと思いますし、その悩みは一生続きますからね。今回できなくても、また時が流れてできるときもあるし、またできないときもある。悩んで忘れて、悩んで忘れての繰り返しだと思っています。

■放送情報
『ビリオン×スクール』
フジテレビ系にて、毎週金曜21:00~21:58放送
出演:山田涼介、木南晴夏、水沢林太郎、松田元太(Travis Japan)、大原梓、山下幸輝、奥野壮、柏木悠(超特急)、上坂樹里、倉沢杏菜、小宮山莉渚、志田未来、坂口涼太郎、永野宗典、MEGUMI、安達祐実、水野美紀、市村正親ほか
脚本:我人祥太ほか
主題歌:Ado「ルル」(ユニバーサルミュージック)
演出:瑠東東一郎、西岡和宏ほか
プロデュース:江花松樹
制作協力:ファインエンターテイメント
制作著作:フジテレビジョン
©フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/billion_t_school/
公式X(旧Twitter):@billion_t_sc
公式Instagram:@fuji_kin9_7
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