「シャンタル・アケルマン映画祭 2024」6月14日より開催へ クレール・アテルトンの来日も

 「シャンタル・アケルマン映画祭 2024」が、6月19日から7月7日にかけてヒューマントラストシネマ渋谷にて開催されることが決定。ジャン=リュック・ゴダール、ジャン・ユスターシュの特集上映の実施も決定した。

 ベルギー出身、フランスを中心に活躍した女性監督シャンタル・アケルマン。平凡な主婦の日常を描いた『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』は 2022年に英国映画協会が10年ぶりに更新した「史上最高の映画100」で1位に選ばれている。

 3回目の開催となる「シャンタル・アケルマン映画祭 2024」では、2023年に上映された『ジャンヌ・ディ エルマン~』を含む12作品に加え、アケルマン監督にとって重要な連作「ドキュメンタリー三部作」より、アメリカ南部に根強く残る人種差別の実態を描く『南』と、危険を冒してでもアメリカに渡ろうとする移民たちの運命を追った『向こう側から』、そしてアケルマンの感性が冴えわたる初期の『ホテル・モンタレー』が新たにラインナップされた。

 また、「ドキュメンタリー三部作」ほか『囚われの女』、『オルメイヤーの阿房宮』、遺作の『ノー・ホー ム・ムーヴィー』の編集も手掛け、30年以上も公私共にアケルマンと親交があったクレール・アテルトンの初来日が決定。アテルトンは全5回のトークイベントにも登壇する予定だ。

■トークイベント情報
・『囚われの女』上映後 
6月21日(金)18:40 上映後

・『東から』
6月23日(日)11:30 上映後

・『向こう側から』
6月23日(水)17:45 上映後

・『ノー・ホーム・ムーヴィー』
6月26日(金)18:40 上映後

※上記全ての回にクレール・アテルトンさんが登壇予定

・6月23日(日)
『南』14:30 上映後 シンポジウム開催
登壇予定:クレール・アテルトン、 斉藤綾子(明治学院大学教授)、とちぎあきらさん(フィルムアーキビスト)

・6月30日(日)
『ホテル・モンタレー』13:00 上映後
登壇予定:坂本安美(アンスティチュ・フランセ日本映画プログラム主任)

■公開情報
「シャンタル・アケルマン映画祭 2024」
6月19日(水)〜7月7日(日)東京日仏学院エスパス・イマージュにて開催決定
※6月22日(土)、24日(月)、25日(火)、7月1日(月)、2日(火)は休映
公式サイト:chantalakermanfilmfes.jp
公式X(旧サイト):@akermanfilmsjp
主催:マーメイドフィルム、アンスティチュ・フランセ
配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム

<上映作品>
・『ホテル・モンタレー』※初上映
撮影:バーベット・マンゴルト
編集:ジュヌヴィエーヴ・ルシアニ
1972年/ベルギー/カラー/63分
©Fondation Chantal Akerman

・『南』※初上映
撮影:レイモンド・フロモン、ロバート・フェンツ、シャンタル・アケルマン
編集:クレール・アテルトン
1999年/ベルギー・フランス/カラー/70分
 ©Fondation Chantal Akerman

・『向こう側から』※初上映
撮影:レイモンド・フロモン、ロバート・フェンツ、シャンタル・アケルマン
編集:クレール・アテルトン
2002年/ベルギー/カラー/102分
©Fondation Chantal Akerman

・『街をぶっ飛ばせ』
出演:シャンタル・アケルマン
1968年/ベルギー/モノクロ/12分
Collections CINEMATEK - ©Fondation Chantal Akerman

・『私、あなた、彼、彼女』 
出演:シャンタル・アケルマン、クレール・ワティオン、ニエル・アレストリュプ
1974年/ベルギー・フランス/モノクロ/86分
©Fondation Chantal Akerman

・『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル 1080、コメルス河畔通り23番地』
出演:デルフィーヌ・セリッグ、ジャン・ドゥコルト、ジャック・ドニオル=ヴァルクローズ
1975年/ベルギー/カラー/200分
©Fondation Chantal Akerman

・『家からの手紙』
撮影:バーベット・マンゴルト、リュック・ベナムー
編集:フランシーヌ・サンベール
1976年/ベルギー・フランス/カラー/85分
©Fondation Chantal Akerman

・『アンナの出会い』
出演:オーロール・クレマン、ヘルムート・グリーム、マガリ・ノエル
1978年/ベルギー・フランス・ドイツ/カラー/127分
©Fondation Chantal Akerman

・『一晩中』
出演:オーロール・クレマン、チェッキー・カリョ、ヴェロニク・シルヴェール、ヤン・デクレール
1982年/ベルギー・フランス/カラー/90分
©Fondation Chantal Akerman

・『ゴールデン・エイティーズ』
出演:デルフィーヌ・セリッグ、ミリアム・ボワイエ、ジャン・ベリー、リオ
1986年/ベルギー・フランス・スイス/カラー/96分

・『アメリカン・ストーリーズ/食事・家族・哲学』
出演:カーク・バルツ、エスター・バリント、ジュディス・マリーナ
1989年/ベルギー・フランス/カラー/91分

・『東から』
撮影:レイモンド・フロモン、バーナード・デルヴィル
編集:クレール・アテルトン、アニェス・ブルケール
1993年/ベルギー・フランス/カラー/115分
©Fondation Chantal Akerman

・『囚われの女』 La Captive
出演: スタニスラス・メラール、シルヴィ・テスチュー、オリヴィエ・ボナミ
2000年/フランス/カラー/117分
©Corbis Sygma - Marthe Lemelle

・『オルメイヤーの阿房宮』
出演: スタニスラス・メラール、マルク・バルベ、オーロラ・マリオン
2011年/ベルギー・フランス/カラー/127分

・『ノー・ホーム・ムーヴィー』No Home Movie
撮影:シャンタル・アケルマン 編集:クレール・アテルトン
2015年/ベルギー・フランス/カラー/112分
©Fondation Chantal Akerman

関連記事