山本耕史はアツい役がやっぱり似合う! 『花咲舞が黙ってない』で相馬が生み出すテンポ感

 本作の相馬は、落ち着いていて、周りがよく見えている。第1話では猪突猛進、即行動派の舞が不審な支払記録のある島井製作所に突撃訪問している間に、相馬はその会社の登記簿を確認。そして舞がその会社に経営実態がないこと、相馬が代表取締役が問題となっている支店の関係者であることを突き止めた。

 舞は、相馬について「仕事に対してやる気がない」と言っていた。たしかに相馬は事なかれ主義で、言われたことだけをこなしていたいように見えた。しかし、不正を見て見ぬふりすることはなく、勝手に動き始めた舞を見捨てることもしなかった。それどころか相馬は、舞がやるべきことをしっかりやってくれると信じた上で、しっかり支えるような仕事をしたのである。舞と相馬、ふたりがナイスコンビであることは間違いない。山本は情熱と冷静さを絶妙なバランスで演じることができる。そしてその演技は、そのまま物語のテンポの良さにつながっているのだ。

 今回のことをきっかけに、さらに仕事にやる気を見せた舞。だが、相馬は組織の闇はもっと深いと指摘した。うまくやらなければ、臨店班まるごと潰されかねない。舞に振り回されるであろう相馬は、これからどう立ち回っていくのだろう。

■放送情報
土ドラ9『花咲舞が黙ってない』
日本テレビ系にて、毎週土曜21:00〜放送
TVer、Huluにて、地上波放送後配信
出演:今田美桜、山本耕史、飯尾和樹(ずん)、要潤、菊地凛子、上川隆也ほか
原作:池井戸潤 『花咲舞が黙ってない』(中公文庫/講談社文庫)、『不祥事』(講談社文庫/実業之日本社文庫)
脚本:松田裕子、ひかわかよ
演出:南雲聖一
チーフプロデューサー:田中宏史
プロデューサー:小田玲奈、鈴木香織、能勢荘志
シリーズプロデューサー:加藤正俊
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ
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