『大奥』“家治”亀梨和也と“お品”西野七瀬に迫られた選択 “倫子”小芝風花がどん底状態に
大奥最大のスキャンダルと言われる「江島生島事件」では密通がバレた御年寄の江島と歌舞伎役者の生島新五郎が流罪、関係者1500人が処罰されたように、大奥の女性が将軍以外の男性と関係を持つのは大罪だった。同じようにお幸の方(紺野まひる)は歌舞伎役者の桜田(猪塚健太)と関係を持ち、そして生まれたのが家治だ。家治は家重(高橋克典)の子として育てられ、その事実が公にならぬよう、桜田は投獄されたのちにお幸の方の遺言に従って亡き者にされた。田沼は貞之助のことも投獄した上で、無罪放免にする代わりに家治の側室になれとお品に迫る。
これまで人目のつかない、狭い蔵の中で愛を育んできたお品と貞之助。決して許されない恋に落ちた二人は陽の下を一緒に歩くことはできない。それでも心から愛する者に出会えたこと、そしてお互いを思い合えた時間は幸せにほかならなかった。ほんの一瞬で燃え尽きる、けれど心の安寧をもたらしてくれる夕日のような恋。「誰かを愛することも愛されることもないと思っていた生涯にあなたさまが彩りを与えてくださったのです」と、後悔はないことを告げるお品の表情に強い意志が滲む。お品は貞之助を救うために、倫子の愛する家治の側室になることを決めた。
かたや、家治も田沼にお幸の方の遺言が公になれば、将軍の座を降ろされると脅され、お品を側室として受け入れる。自分が拒めば、倫子やお腹の子もどうなるかわからない。苦渋の決断を下した二人は皮肉にも、お品が倫子の付き人になって15年目の記念日に男女の契りを交わした。並々ならぬ事情があったことを知らない倫子は当然、裏切られたと感じる。そんな中、陣痛が来て予定よりも早く出産となる倫子。それもまた定信の差し金だった。大奥で信じられる人を失い、信頼している幼なじみの裏切りにも遭っている倫子の状況はまさにどん底。一方で、希望もないわけではない。お知保(森川葵)が松島にそそのかされ、倫子に薬を盛ろうとするもすんでのところで思いとどまったのだ。倫子は事実を知った上で幼い竹千代からお知保を奪いたくないと、そのことを不問とした。誰もが鬼にならざるを得ない大奥。その中でも思いやりの心を手放さない倫子の姿勢が、ここからは周囲に影響を与えていくのではないだろうか。
■放送情報
木曜劇場『大奥』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~22:54放送
出演:小芝風花、亀梨和也、西野七瀬、森川葵、宮舘涼太、栗山千明、安田顕ほか
脚本:大北はるか
企画:安永英樹
プロデュース:和佐野健一、清家優輝、出井龍之介、庄島智之
演出:兼﨑涼介、林徹、二宮崇、柏木宏紀
音楽:桶狭間ありさ
制作協力:ファインエンターテインメント
制作著作:フジテレビジョン、東映
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