宮沢氷魚の2024年は“熱い”1年に 黒島結菜と共演『ちむどんどん』の当たり役を振り返る
日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(TBS系)は、世界的天才指揮者の父・夏目俊平(西島秀俊)と娘の響(芦田愛菜)の物語。5年前のある事件がきっかけで家族と音楽を失った俊平と、父を拒絶し音楽を嫌うようになった響が市民オーケストラ「晴見フィルハーモニー」の活動を通し、親子の絆と人生を再生させていく。
親子の葛藤を描くうえでクラシック音楽は役割を果たし、「晴見フィルハーモニー」には個性的で魅力あふれる楽団員が登場する。中でも注目なのがトランペット奏者・森大輝を演じる宮沢氷魚の存在だ。普段は響の同僚として晴見市役所観光課に勤務する真面目で温和な好青年。音楽好きの祖父・小村二朗(西田敏行)の影響からか、小学生の頃から吹奏楽部で活動している老若男女みんなに愛される素直な大輝として、オーケストラの中で穏やかな光を放っている。
作品の公式Xには宮沢氷魚の写真に「いつも撮影現場を大輝が吹くトランペットのように明るく優しい空気にしてくれる宮沢氷魚さん。さよならマエストロからおめでとうございます」とコメントがあったが、それは1月16日に宮沢氷魚が黒島結菜との事実婚を報告後のもの。2人は2022年に放送されたNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』で夫婦役を演じた。
『ちむどんどん』は賛否両論あり、ドラマの内容よりもネットの話題が注目されるなど批判的な声も目立つ作品だった。ヒロインを演じた黒島結菜としては、精神的につらい状況もあったかもしれない。そんなときに、柔和な雰囲気で優しい宮沢氷魚のような人が仕事とはいえそばにいてくれたら恋にも落ちてしまうだろう。
『ちむどんどん』黒島結菜×宮沢氷魚の“ハッピーハッピー”に歓喜 暢子の再びの宣言も
『ちむどんどん』(NHK総合)第18週「しあわせのアンダンスー」第90話で、ついに暢子(黒島結菜)と和彦(宮沢氷魚)の披露宴が「…
物語の中でも、沖縄で生まれたヒロイン・暢子(黒島結菜)の人生に大きく関わったのが宮沢氷魚演じる青柳和彦だった。最初の出会いは東京からの転校生ということで、沖縄生活に馴染めずにいた和彦に好奇心旺盛の暢子が興味を持ち、食事を通じて仲良くなった。
時が流れ、暢子は銀座の名店「アッラ・フォンターナ」に就職。しかし、料理のセンス以前に空気が読めないどころか常識のない暢子を心配したオーナーの房子(原田美枝子)から「社会勉強してくるように」と東洋新聞社に派遣される。そこで記者として勤務する和彦と再会したのだった。彼に恋人がいても、彼の母親に結婚を反対されても日々自分の気持ちにブレーキをかけず、正解か不正解かなど気にせず、思った通りの言動で自分を貫き、結婚も出産も自分の店を持つことも同時に叶えた。
暢子や暢子の家族に振り回されても、トラブルに巻き込まれても声を荒げたり、相手を責めるなどしない和彦はとことん優しい。淡い茶色の瞳を潤ませ、少し困った表情も絵になる。朝ドラにおいては宮沢の受ける芝居の上手さが格別に光った。