さらに、“キスをすると犬に変身してしまう呪い”の発端であろう犬の正体も明かされた。チョヨンは、追っ手に追われ逃げる中で、足を滑らせ岩に身重な体を強打してしまう。その際に、お腹の子供は亡くなってしまうのだが、その魂が犬に入ったのだとボギョムはチョヨンに話す。その犬も、どこかへ行ってしまっており、今後なぜ犬を使った呪いとなったのかが紐解かれるだろう。これまでの展開から、呪いをかけたのは山神であるボギョムの可能性が高いように思えるが、現代のジアが物語のキーパーソンとなるのは間違いないだろう。

　第10話は、ソウォン、ボギョム、ジアの痛ましい前世の因縁が明かされたが、反比例するように現代のヘナとソウォンの2人は、一層甘い胸キュン展開を見せ、視聴者を喜ばせることも忘れない。ヘナの唇についたクリームをソウォンが拭いてあげたり、風邪を引いたヘナのもとへ見舞いに訪れたソウォンが同じ布団で眠ったり（布団に入るまでのドキドキした様子がいい！）、腕まくらをしたりと、観ている側の体温も上がりそうな胸キュンシーンが盛りだくさんだ。

　さらに、韓国ドラマお得意の間接広告（PPL）も、チャ・ウヌがディオールの香水をつけるシーンなら、彼の日常を覗き見しているようなお得感さえ溢れてくる。極めつけは、熱を測るチャ・ウヌの腕と手のアップ！　ヘナのおでこに添えられたソウォンの手が大写しになり、そこにくっきりと浮かび上がる逞しい血管。そこから、「みなさん、こういうのがお好きでしょ？」という制作陣の声が聞こえてきそうなスローモーションで、ゆっくりとチャ・ウヌの腕、光の差し込む表情がアップで映し出される。思わずありがとうとお礼を言いたくなる演出だ。

　物語は、愛を育むヘナとソウォンの2人に対し、ボギョムが彼らを苦しめようとする展開になってきた。ボギョムがソウォンに放った、「一度味を占めた剣は、何度でも血を求める。持ち主はどうかな」という不穏な言葉や、犬を遠ざけるブレスレットの役割も気になるところだ。今後、最後のベールを脱ぐであろう前世の謎、そしてチャ・ウヌの麗しい韓服姿や、同じく麗しくカッコいいイ・ヒョヌの山神様の姿に注目しながら、ソヘカップルだけでなく、ボギョムとジアにも幸せなラストが訪れることを願っている。

参照

※ https://www.forbes.com/sites/joanmacdonald/2023/12/15/the-20-best-korean-dramas-of-2023/

■配信情報
『ワンダフルデイズ』
U-NEXT独占配信中
出演：チャウヌ、パク・ギュヨン、イ・ヒョヌ
演出：キム・デウン
脚本：ペク・イナ
©2023 Lifetime & Group8
（写真はMBC公式サイトより）