菊地凛子、『ブギウギ』りつ子のモデル・淡谷のり子は「調べれば調べるほど偉大な女性」

 NHK連続テレビ小説『ブギウギ』に出演中の菊地凛子よりコメントが寄せられた。

 菊地が演じるのは、“ブルースの女王”と呼ばれた淡谷のり子をモデルとした茨田りつ子。スズ子(趣里)の生涯の良きライバルとして、時に競い合い、時に支え合いながら芸能の世界を生きていく。

 菊地は2022年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に出演していた際、隣のスタジオの『らんまん』の撮影を「いいな〜」と思っていたそうで、待望の朝ドラ出演だったことを明かす。

「若い頃『ちゅらさん』に出演させていただいたことがありますが、今の年齢でまた朝ドラをやってみたいと思っていたところで『ブギウギ』のお話をいただいて、とてもうれしかったです。淡谷のり子さんがモデルの役ということで、淡谷さんの著書や資料を読み、調べれば調べるほど偉大な女性だとわかり、腰が引けてしまいましたが、誠意を持って演じたいと思います。淡谷さんのお墓参りに行って『一生懸命やるのでどうか怒らないでください』とご挨拶もしました」

 演じたりつ子、そしてモデルとなった淡谷のり子については、「誰かに寄り添える心持ちの方」と分析する。

「淡谷さんは『私は自分の歌を歌う』『軍歌は歌いたくない』という姿勢を貫いた方です。歌うことに一生を賭けてらっしゃって、実際に書かされた始末書も相当な量だったそうです。その強さの一方で、表現者なのでちゃんと誰かに寄り添える心持ちの方だったと思っています。女性としてただ強いというよりも、いろんなことを思いやれる、理解できる方だったのではないかと思います。なので、りつ子を演じる際も、人間としての強さは常に持ちつつも、心の深いところではスズ子とお互いにリスペクトしあっている部分を表現できたらいいなと思っています。りつ子とスズ子は実際に手をつないだりはしないけれど、大変な時代の中で、同志として手をつなぎたくなるような瞬間が2人の間にあっただろうと思うんです。その関係性は今を生きる私にもすごく響いています。演じる上で、繊細にお話される淡谷さんの声も大事にしています。言っている内容は強くても音の感じは柔らかく、天使のような声をされていらっしゃいました。そこが魅力的だなと思っていて、『静かで、のどを大事にしている感じ』を意識して表現しています」

 ヒロイン・スズ子を演じる趣里については、「趣里ちゃんは華やかでかわいらしい、パッと咲いた大輪の花という印象です。スズ子としてお話ししているときも大阪ことばがワーッとあふれて楽しいですね」とコメント。

 最後に視聴者に向けて、「『ブギウギ』は、脚本を読んでいても元気が出る作品です。激動の時代を前向きに、明るく生きていく姿がすごく力になると感じます。私もスズ子を近くで見ていて応援したくなっていますし、いち出演者として自分も視聴者の皆さんを少しでも元気づけられる存在でありたいと思っています。スズ子がステージで歌って踊る姿を見るだけでも、とても明るい気持ちになります。視聴者のみなさんにもきっと楽しんでいただけると思います」とメッセージを送った。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『ブギウギ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:趣里、水上恒司、草彅剛、蒼井優、菊地凛子、水川あさみ、柳葉敏郎ほか
脚本:足立紳、櫻井剛
制作統括:福岡利武、櫻井壮一
プロデューサー:橋爪國臣
演出:福井充広、鈴木航、二見大輔、泉並敬眞、盆子原誠ほか
写真提供=NHK

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