役所広司、小栗旬、杏、滝沢カレン、映画『窓ぎわのトットちゃん』声優に決定
12月8日に公開されるアニメーション映画『窓ぎわのトットちゃん』の追加声優として、役所広司、小栗旬、杏、滝沢カレンの出演が発表された。
女優、タレント、司会者、エッセイスト、ユニセフ親善大使などあらゆる顔を持つ黒柳徹子が今から約80年前、第二次世界大戦が終わる少し前の激動の時代を背景に、自身の幼少期を自伝的に描いた『窓ぎわのトットちゃん』。1981年に出版された日本では累計発行部数800万部を突破し、世界各国でも中国語、英語、フランス語、ヘブライ語など20以上の言語で出版され、世界累計発行部数は2500万部を突破。日本のみならず、海を越えて多くの国で愛される世界的ベストセラー作品がアニメーションで初映画化される。
物語は、何事にも好奇心旺盛でお話好きな小学1年生のトットちゃん(=黒柳徹子)が、落ち着きがないことを理由に通っていた小学校を退学になってしまい、東京の自由が丘に実在した「トモエ学園」に転校することから始まる。まだ多様な個性が認められていない当時としては珍しい、子どもの自主性を重んじる教育を掲げた「トモエ学園」の、ユニークな校風と恩師となる小林校長先生や友人たちとの出会いが描かれる。
役所が演じるのは、トットちゃんが通うトモエ学園の校長である小林先生(小林宗作)。転校前の学校では馴染むことができず「困った子」と言われ落ち込むトットちゃんに手を差し伸べ、「トモエ学園」の生徒として迎え入れる。学園内に電車の教室を設置したり、お弁当の中身に「海のものと山のもの」を入れるように指示したりとその感性は当時では異色ではあったものの、豊かで自由な考えを生徒たちに教える独自の教育方針を持つ存在だったという。そして、黒柳も「小林先生とのお話を、いつか伝えたいという想いがありました」と、小林先生が原作を著す大きな要素であったことを語った。
小栗と杏が演じるのは、トットちゃんを語るうえで欠かせないパパとママ。パパ(=黒柳守綱)は、当時、日本最高峰と呼び声が高かったヴァイオリン奏者。また、黒柳が自身の名前である「徹子」がうまく発音できず、「トット」と発音していたことから、パパは「トット助」と呼び愛情を注いでいたという。ママ(=黒柳朝)は、夫を愛し、トットちゃんの成長を誰よりも傍で見守る心優しき母。トットちゃんのお転婆な性格と行動力に心配事が絶えない日常を過ごしながらも、のびのびとした人生へと導くために寄り添う。黒柳とは以前より交流があるという杏は、「黒柳さんとは家族ぐるみでお世話になっておりますので、オファーを頂いて嬉しかったです」とコメントした。
滝沢は、個性豊かな生徒たちと一緒に自身も成長していくトットちゃんの担任の大石先生を演じる。公私共に黒柳と関係を築いており、自身はもちろん家族全員が黒柳のファンだと公言する滝沢は、今回のオファーについて「すごく大好きで、家族全員が憧れている徹子さんが歩いてきた人生の物語の中に自分が入れることが本当に嬉しいです。徹子さんの物語を最高のものにしたいという想いで大石先生を演じさせて頂きました」と語った。
あわせて、役所、小栗、杏、滝沢からコメントが到着した。
コメント
役所広司(小林先生/トモエ学園の校長先生役)
声の仕事は本当に難しいので躊躇しましたが、台本を読ませて頂きとても感動しましたし、戦争というものを子どもたちがどう感じていくのかは普遍的なテーマでありますから、やはりこういったお話は沢山の方に観て頂きたいなと思い参加をしました。妻の母親が小林先生にリトミック体操というのを教わった経験があり「素晴らしい先生だ」という話はよく聞いていました。お会いしたことはありませんが、以前から小林先生を存じ上げていたので今回演じさせて頂くことを、非常に光栄に思っています。この作品は戦争というものについてあらゆる痛みを伝えてくれる物語になっていると思います。子どもから大人まで皆さんが楽しめますし、本当にメッセージが伝わる素晴らしいアニメーションになっていると思います。是非、劇場で観てください。
小栗旬(トットちゃんのパパ役)
黒柳さんとお話した際に、「当時は日本で一番のヴァイオリニストだったと言われていた父です」と伺ったので、芸術家としての雰囲気を出せたらいいなと思い演じました。僕もトットちゃんと同じように小学生の時に、厳しさの中にも優しさがあって、しっかり向き合ってくれる素敵な先生と出会いました。ご覧頂く方々にも「こういう出会いが起きたらいいな」と感じてもらえると嬉しいです。黒柳さんは様々な経歴をお持ちで、人生を謳歌されているイメージがあります。黒柳さんの持つパワフルな部分であったり、エネルギッシュな部分であったり、好奇心旺盛な部分であったりがものすごく詰まった作品になっていると思います。想像しているよりも、より素敵なアニメーションの世界観で表現されていると思いますので、是非ご期待ください。
杏(トットちゃんのママ役)
黒柳さんとは家族ぐるみでお世話になっておりますので、オファーを頂いて嬉しかったです。トットちゃんのお転婆な姿や、ママ・パパの姿が映像になることが楽しみですし、何より自由が丘の街並みや電車の風景など、古き良き日本が表現されているので、当時にタイムスリップしたような気持ちになれるのではないかと思います。原作はもちろん子どもの頃から読んでいました。大人になって、また親になってから読み返すことで周りの大人たちの姿が見えてきて、「この方たちのようなことを言える大人になりたい」という視点を持ちました。世界中のベストセラーで恐らく読んだことがある方も相当多くいらっしゃると思います。もちろん原作を知らない方でも楽しんで頂けますし、原作を知っている私も「こんなことが本当にあったんだ!」と感じられました。学校の中に電車を置くなど独特で最先端な考えをお持ちの小林先生の教育方針が映像化されることに感激しましたし、またどこかにトモエ学園が復活しないかなと思ってしまいました。子どもたちや子どもたちを囲む大人の方々には是非、観て頂きたいなと思います。
滝沢カレン(大石先生役)
オファーを頂いた時は嘘かと思いましたし、私の人生の中で信じられない現実のひとつに入りました。すごく大好きで、家族全員が憧れている徹子さんが歩いてきた人生の物語の中に自分が入れることが本当に嬉しいです。徹子さんの物語を最高のものにしたいという想いで大石先生を演じさせて頂きました。映画の台本を読ませて頂いた際に最後のページは涙なく読めなくて辛くなってしまう部分もありましたが、明るいだけじゃないというところがまさに人生のようで、私にはすごく響きました。徹子さんの歩んできた人生が1ページ1ページになっていて、それがアニメという目に見える形になって私たちの前に出てきてくれるスペシャル大サービスなお話だと思います。観にいらっしゃる方々のご年齢や環境、自分が喜怒哀楽のどこの部分にいるのかで本当に全然違う物語になってくると思いますし、そこに徹子さんの喜怒哀楽も入ってくるので、映画館を出た後は自分が4つの感情で当てはめていたもの以上の色々な感情を持って帰ることができると思います。私は生きる楽しさや生きているからこそできること、そして勇気をもらえました。みなさんにもこの作品をご覧になって、明日への楽しみや幸せと出会ってもらえたら私も幸せだなと思います。
■公開情報
映画『窓ぎわのトットちゃん』
12月8日(金)全国東宝系ロードショー
監督:八鍬新之介
脚本:八鍬新之介、鈴木洋介
出演:大野りりあな、小栗旬、杏、滝沢カレン、役所広司ほか
キャラクターデザイン:金子志津枝
制作:シンエイ動画
原作:『窓ぎわのトットちゃん』(黒柳徹子著/講談社刊)
配給:東宝
©黒柳徹子/2023映画「窓ぎわのトットちゃん」製作委員会
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