『君たちはどう生きるか』のストーリーを新情報から予想 パンフレットは後日発売へ

 スタジオジブリ制作のアニメ映画『君たちはどう生きるか』の公開まであとわずかとなった。宮﨑駿監督が2013年公開の『風立ちぬ』以来、10年ぶりにメガホンを取った作品とあって、国内外から注目を浴びる本作。しかしながら、鈴木敏夫プロデューサーは事前プロモーションを一切行わない方針を取っており、予告編はおろか、あらすじや出演者も発表されていない。そんな中でもごくわずかではあるが、現時点で明らかになっている情報をまとめていく。

 まず、本作は前述したように宮﨑監督の最新作となる。タイトルは1937年に発表された吉野源三郎の児童向け小説と同じく『君たちはどう生きるか』。同作は父親を亡くした15歳の少年“コペル君”が叔父とのやりとりを通じ、人間としてあるべき姿を追い求めていく哲学的な内容となっている。2017年に羽賀翔一によって漫画化されたことで、改めてその普遍的なメッセージ性に注目が集まり、ベストセラーとなった。しかし、宮﨑監督の映画はこれを原作にしているわけではない。鈴木プロデューサーはインタビューで、「主人公が亡くなったお母さんの本を整理していて、この本の表紙をめくったときにお母さんからの手紙を見つけ、そこから物語が始まります」と語っている(※1)。つまり物語の展開を動かす重要なアイテムにはなっているが、内容は異なったものになっているのだろう。

 さらに6月16日に発売となった『スタジオジブリ物語』(集英社)では、宮﨑監督がアイルランド人作家の児童文学にも刺激を受けたことが明かされた。具体的なタイトルは不明だが、アイルランド出身の作家ジョン・コナリーが手がけた『失われたものたちの本』の文庫版の帯に宮﨑監督が「ぼくをしあわせにしてくれた本です」と推薦文を寄せたことから、同作が元ネタになった可能性は非常に高い。同作は母親を病気で亡くした本好きの少年が物語の世界に迷い込む物語だ。

 また、「野中くん発 ジブリだより」2018年1月号によると、ジャンルは“冒険活劇ファンタジー”。(※2)ここまでの情報から推測するのであれば、親という精神的な支柱を失った子供が一冊の本と出会ったことをきっかけに冒険へと旅立ち、その過程で成長を遂げていくさまが頭に浮かぶ。映画は全年齢対象で、上映時間は124分。スタジオジブリ作品初となるIMAX上映や、ドルビーシネマ上映も決定していることから、子供から大人まで楽しめる壮大なアニメーション映画になっていることは間違いない。現時点で明かされているスタッフも、作画監督に『エヴァンゲリオン』シリーズを手がけた本田雄、音楽に宮﨑監督作品ではお馴染みの久石譲と申し分のない布陣となっている。

 「まっさらな状態で映画を観てもらいたい」という思いから、映画のパンフレットも公開日以降に発売されることが決定した。それでも一度公開されたらSNSなどで内容に言及した情報が流れてくる恐れもあるため、できる限り早めに映画館へ足を運ぶことをオススメする。立川シネマシティなど一部の映画館ではすでにチケットが販売されており、売れ行きも好調のようだ。昨年に引き続き、行動制限のない今年の夏休み。映画『クレヨンしんちゃん』シリーズ初となる3DCGアニメーション『しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦~とべとべ手巻き寿司~』や、ディズニー&ピクサー最新作『マイ・エレメント』など、様々な話題作が公開される中で、本作がどれだけ興行収入を伸ばすのかワクワクしながら見守りたい。

参考

※1. https://marieclairejapon.com/culture/89527/
※2. https://www.ghibli.jp/info/012821/

■公開情報
『君たちはどう生きるか』
7月14日(金)全国公開
原作・脚本・監督:宮﨑駿
製作:スタジオジブリ
配給:東宝
©2023 Studio Ghibli

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