オスカー・アイザックらが制作秘話や役作りを語る 『カード・カウンター』特別映像公開
6月16日に公開を迎えた『カード・カウンター』より、オスカー・アイザック、ポール・シュレイダー監督らが制作秘話や役作りのこだわりなどを語る様子を捉えた特別映像が公開された。
本作は、シュレイダーが監督・脚本、マーティン・スコセッシが製作総指揮を務め、消すことのできない過去の罪への償いと、いまだ罰されぬ悪人への怒りに引き裂かれるギャンブラーの“復讐と贖罪”を描いたスリラー。ミステリアスな主人公をアイザックが演じたほか、ティファニー・ハディッシュ、タイ・シェリダン、ウィレム・デフォーが脇を固めている。
元上等兵のウィリアム・ティリッチは特殊作戦兵士として自らがアブグレイブ捕虜収容所で犯した罪に苦しみ、刑務所で服役した後、ギャンブラーとして出直そうとしている。しかし、彼は今も過去に犯した行為に心が苛まれている。孤立と絶望を断ち切り、愛と人とのつながりを手にした後でさえも。唯一の解決策は、自らの過去に向き合うことだった……。
今回公開された特別映像では、シュレイダー監督、アイザック、ティファニー・ハディッシュらが制作秘話や役作りのこだわりなどを語る様子が捉えられている。
シュレイダー監督は、45年前に脚本を手がけた『タクシードライバー』の頃から「何か起きることを待つ男を考えていた」と語っており、ポーカーは待つゲームであることから主人公の職業には最適だったと明かしている。そしてアイザックは、主人公ウィリアム・テルを演じたのは、シュレイダー監督が激しさや無表情さに引きつけられ、適役だと思ったとコメント。さらに、「脚本を読むだけでは何も理解できない」と続け、シュレイダー監督とキャラの潜在意識などについてもよく話し合ったことを振り返っている。また、初めてシュレイダー監督の作品に参加したことについては「彼が心に描いたキャラを自分が演じることは、役者としてとても光栄に思う」と語っている。
ギャンブルブローカーのラ・リンダを演じ、『サタデー・ナイト・ライブ』で初めて黒人女性コメディアンとしてホストを務めた経歴を持つハディッシュは、撮影を通してアイザックから存在するだけで気持ちを伝える方法を学んだという。そして、本作で演じた役は、今まで演じてきたものとは全く異なる役柄であったことから「自分を大げさではなく穏やかに表す方法を教わった」と語り、アイザックも「強烈なエネルギーに魅了される」と語っている。
シュレイダー監督は、「説明的な映画を観ると観客は考えなくなる」と語り、自分の映画では「すべて説明しない—理由を正当化するならば、観客に答えて欲しいからだ」と映画作りのこだわりを語っている。ポーカーコンサルタントのジョー・ステープルトンも「ポールに殺されなくて本当に良かった」と語るほど、ポーカーの経験があまりない人々をプロのポーカープレーヤーのように見せるべくシュレイダー監督がこだわり抜いて演出していたことを明かしている。
■公開情報
『カード・カウンター』
ヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほかにて公開中
出演:オスカー・アイザック、ティファニー・ハディッシュ、タイ・シェリダン、ウィレム・デフォーほか
監督・脚本:ポール・シュレイダー
製作総指揮:マーティン・スコセッシほか
配給:トランスフォーマー
2021年/アメリカ・イギリス・中国・スウェーデン/英語/112分/カラー/ビスタ/5.1ch/R15+/原題:The Card Counter/日本語字幕:岩辺いずみ/字幕監修:木原直哉
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公式サイト:https://transformer.co.jp/m/cardcounter/
公式Twitter:https://twitter.com/cardcounter_jp