門脇麦主演×加藤拓也監督『ほつれる』9月公開へ 共演に田村健太郎、染谷将太、黒木華
門脇麦が主演を務める加藤拓也監督の新作映画『ほつれる』が9月8日に全国公開されることが決定した。
『もはやしずか』『ザ・ウェルキン』で第30回読売演劇大賞優秀演出家賞、『ドードーが落下する』で第67回岸田國士戯曲賞を受賞した演出家の加藤。『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ系)、『きれいのくに』(NHK総合)などテレビドラマの脚本も手がけ、2022年に『わたし達はおとな』で長編映画監督・脚本デビューを果たした。本作は、加藤監督による2作目のオリジナル脚本・長編映画監督作となる。
主演を務めるのは、『リバーサルオーケストラ』(日本テレビ系)に出演し、映画『渇水』の公開が控える門脇。綿子の夫・文則役には、大河ドラマ『どうする家康』(NHK総合)、『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)などに出演する田村健太郎が名を連ねた。さらに、その存在が大きな転回点となる男・木村役で染谷将太、綿子の親友・英梨役で『リップヴァンウィンクルの花嫁』『せかいのおきく』の黒木華が出演。そのほか、古舘寛治、安藤聖、佐藤ケイ、秋元龍太朗、金子岳憲、安川まりが脇を固める。
綿子(門脇麦)と夫・文則(田村健太郎)の関係は冷め切っていた。綿子は友人の紹介で知り合った木村(染谷将太)とも頻繁に会うようになっていたが、あるとき綿子と木村の関係を揺るがす決定的な出来事が起こってしまう。平穏に見えた日常の歯車が、徐々に狂い始める。過去を振り返るうち、綿子は夫や周囲の人々、そして自分自身と向き合っていくことになる。
あわせて公開されたティザービジュアルには、「心がゆれる――。」のコピーとともに、門脇演じる主人公・綿子が、光の差す部屋で佇む姿が切り取られている。
コメント
門脇麦
人生には誰しも何かを選択せねばならない瞬間が何回かあって、その瞬間は点でもさまざまな過程が入り混じった線があるからこその今に至る、その繰り返しが人生なのだと思います。
この物語は1人の女性のとある時期の点と線を描いた物語です。
物語というより観察、記録、にも近い感触が残るのではないかと思います。
映画のメッセージも答えも全て観てくださる方に委ねられている作品です。
是非劇場に足をお運びください。
田村健太郎
目の前には門脇さん演じる綿子がいて、ガラス細工のような台本があって、『やってみましょう』と加藤監督がポツリと言って始まり、役者、照明、撮影の歯車を変えてもう一度やってみる。その繰り返しでした。
そうやって静かに淡々とひとつに向かう、皆が職人のような、工房のような現場でした。とても幸せでした。
組み上がったものを思い出すと、人間を不思議に思ったり、生々しさに後ろめたくなったり、また雲間からのぞく三日月みたいな業に不覚にも見とれてしまう瞬間もあったりで……この作品に今だに掻き乱されてます!
染谷将太
自分を見つめる事ほど難しい事はありません、様々な関係性の視線の先に自分が居るとするならば、自意識も1つの視線でしかない、綿子が1歩踏み出した自分を求める旅路を加藤監督は細部まで見事に映画に落とし込んでいて圧巻でした。加藤監督の書くセリフはとても繊細な言葉達で、会話を作り上げるのがとても楽しい作業でした。皆様にはスクリーンであの緊張と緩和の空気に揺さぶられて欲しいと願っております。
黒木華
加藤さん演出の舞台に出演させていただいてから、この人とは必ずもう一度仕事をしたい、と思っていました。
それからあまり日を待たず、今度は映画という場でご一緒することができ、大変嬉しく思います。
「ほつれる」という単語を皆さんがどう捉えられるか、映画を見ていただけるのが楽しみです。
加藤拓也監督
この作品では当事者性を感じることができない、またはしないで、向き合うことを諦めているある一人のもつれが描かれています。それが小さなことから大きなことまで、いかに繰り返されているのかということが、私にとって二本目の映画になりました。
■公開情報
『ほつれる』
9月8日(金)新宿ピカデリーほか全国公開
出演:門脇麦、田村健太郎、黒木華、染谷将太、古舘寛治、安藤聖、佐藤ケイ、秋元龍太朗、金子岳憲、安川まり
監督・脚本:加藤拓也
配給:ビターズ・エンド
製作:『ほつれる』製作委員会
製作幹事:メ~テレ、ビターズ・エンド
制作プロダクション:フィルムメイカーズ
©2023「ほつれる」製作委員会&COMME DES CINEMAS