嵐やKing & Princeを思わせる王道のアイドル楽曲「初心LOVE」で2021年にデビューしたなにわ男子。アルバムリリースとデビューツアーを行った2022年を経て、2023年はメンバーそれぞれがドラマや映画の分野で活躍しそうだ。

　現在公開中の映画『わたしの幸せな結婚』には、大西流星が堯人役で出演。堯人は、事務所の先輩である目黒蓮演じる久堂清霞が仕える次代の帝。2人は主従関係にあるが、実は幼なじみでもある。大西といえばクリっとした大きな目に華やかな笑顔がチャームポイントで、グループの中でも年下にあたることから“かわいいキャラ”として知られているが、本作ではそれを封印。独特な雰囲気で周囲を圧倒し、すでに帝の風格を感じさせる落ち着いた堯人を見事に演じていた。堯人を通して、大西は普段とは正反対のキャラクターも演じられる演技の幅広さを証明した。今後も数多くの作品での活躍が期待できるのではないだろうか。

　同じく現在公開中の映画『なのに、千輝くんが甘すぎる。』で主演を務めているのが高橋恭平である。高橋が演じるのは、陸上部のエースで学校一のイケメンモテ男子・千輝彗。何もしなくてもモテる千輝は、なぜか人生初の告白に失敗して落ち込むヒロイン・如月真綾（畑芽育）に秘密の「片想いごっこ」を提案する。陸上部の練習後に群がるようにやってくる女子生徒を少しも相手にしない千輝は、近寄りがたさを感じさせるほどクールだ。だが、その分、真綾に見せる、ふとした時の笑顔の破壊力は抜群。また、長身の高橋と畑芽育の身長差はなんと20センチ以上。2人が並ぶとまさに漫画からキャラクターが飛び出してきたようで、王道の胸キュン映画の魅力が倍増する。ジャニーズにも『花より男子』シリーズ（2005年〜／TBS系）で道明寺司を演じた松本潤や、その続編の『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』（2018年／TBS系）で神楽木晴を演じた平野紫耀など、胸キュン作品を代表作に持っている先輩がたくさんいる。本作で恋愛ものとの相性の良さをみせた高橋も、この仲間入りを果たしたと言っても過言ではないだろう。今後のグループの飛躍を支えていく存在になるに違いない。

　6月公開に公開となるホラー映画『忌怪島／きかいじま』で主演を務める西畑大吾は、連続テレビ小説『ごちそうさん』（2013年／NHK総合）、『あさが来た』（2015年／NHK総合）に出演したこともあるグループきっての演技派。朝ドラ2作品に出演することはジャニーズの中でも異例で、その後も多くのドラマに出演している。映画では関西ジャニーズが総出演する作品で主演を務めたことがあるが、本作は西畑にとって初の外部作品での主演となる。さまざまな雑誌などで、尊敬する先輩として嵐の二宮和也を挙げている西畑。この作品が憧れの先輩へ近づく第一歩となるかもしれない。